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こんにちは。
いも次郎です
娘のいも子でしゅ
今回紹介するのは初めての日本株と言うことで、ANAホールディングス(9202)です。
ここ数回はアメリカの航空会社を分析してきましたが、比較のためにANAも分析したいと思います。
収益性 (ストレスフリー度) | 14 / 20 点 |
安全性 (ストレスフリー度) | 13 / 20 点 |
効率性 (ストレスフリー&わくわく度) | 8 / 20 点 |
成長性 (わくわく度) | 15 / 20 点 |
株主還元性 (わくわく度) | 9 / 20 点 |
こんな人におすすめ!
- アフターコロナの復活株を探している人
- コロナ禍下げの戻りが遅い株を探している人
- インカムゲイン(株主優待も含む)もそこそこほしい人
こんな人におすすめしません!
- 日本株に全く興味がない人
- イケイケのグロース株派
- コロナ禍が予想より長引くと考えている人
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Table of Contents
企業概要
ANAホールディングスは日本の航空会社です。
日本の航空会社ですので、詳しく説明するのは割愛しますね。
ANAはFCSであり、成田空港および羽田空港をハブとしたハブ&スポークを形成しています。
また、ANAは最大の航空アライアンスであるスターアライアンス(アメリカではユナイテッドが加盟)に加盟しています。
就航地は海外が51都市あり、国内線も40以上の都市に就航しています。
元々は国内線の会社でしたが、近年は国際線に力を入れていたようです。
その分コロナ禍のダメージは大きそうね。
ちなみに、コロナワクチンを製造しているファイザーがベルギーのブリュッセルにあり、ブリュッセルには日本からはANAのみが就航しているため、ワクチン輸送はANAが担当しているみたいですね。
ANAは国内地域路線を担当するANAウィングス、アジア路線を担当するエアージャパン、LCCはピーチアビエーションという分担体制を取っています。
また、以下のように業務提携している会社もあり、これらを含めると国内ではかなりのシェアを誇ります。
- AIRDO
- アイベックスエアラインズ
- スターフライヤー
- ソラシドエア
- オリエンタルエアブリッジ
保有機材はボーイング社製の機体が多いですが、エアバス社製のA320や超大型機のA380,、やボンバルディア社製のプロペラ機のDHC-8-Q400を保有しています。
また、B767やB777の大型機で貨物専用機(フレイター)を保有しているようです。
なお、ANAは250機近くの飛行機を運航していますが、そのうち140機近くが200人以上が搭乗できる中・大型機です。
そんなANAですが、さっそくデータを見ていきましょう。
データ分析
収益性・安全性・効率性・成長性・株主還元性の5つを指標を用いて評価していきます。
さて、まずは収益性から見ていきましょう。
収益性
売上高推移
2019年まではデルタやサウスウエストと同じように緩やかな上昇が続いていたようです。
日本でもやはり航空業界は調子が良かったようです。
規模的にはデルタなどの巨大FSCの半分程度、サウスウエストと同じぐらいのようね。
粗利率・営業利益率
粗利率、営業利益率共にアメリカのFSCと同程度かやや低い水準で推移しています。
航空業界の粗利率と営業利益率平均が50%前後と15%前後ですので、アメリカ水準で考えるとやや水準は低いようです。
まぁ他のFSCと大きな差があるわけではないから、日本企業にしては頑張っている方だと思うけどね。
EPS推移
一株当たりの純利益を表すEPSの推移ですが、近年は上昇傾向にあったようですが、2020年はもうコロナ禍の影響を受け、激減しています。
EPSの上昇についてはアメリカのLCCなみにイケイケだったようですね。
2020年はコロナ禍に加え、米中貿易戦争もあったからダブルパンチだったようね。
四半期データ
コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。
売上高は2019年12月と比較すると2020年6月には1/5程度にまで落ち込んでいます。
その後売上高は回復傾向にありますが、純利益は已然苦しい状況が続いているようです。
コロナ禍の影響はアメリカの航空会社と同じような動きを見せています。
このまま売上高が順調に伸びれば、粗利は他のアメリカの航空会社よりプラスになるのは早いかもね。
営業キャッシュフロー推移
営業活動によるお金の出入りを示す営業キャッシュフローの推移ですが、こちらはぐんぐん上昇というわけではなく、緩やかに伸びていたようです。
安定はしていたようですね。
アメリカの航空会社は結構動きがあったもんね。
採点
粗利率・営業利益率はアメリカの航空会社並みもしくはやや低い水準でしたが、売上高・EPSはイケイケで営業キャッシュフローは安定しており、さらに四半期データからアメリカの航空会社より回復が早そうな気配を見せていますので、高評価の14点です。
財務安全性
次に財務安全性を評価していきます。
流動比率
流動資産÷流動負債で求められ、短期的な安全性指標である流動比率ですが、高ければ高いほど安全性が高いと評価され、一般的に100%を下回っていれば問題ありと評価されます。
なおアメリカの航空業界の流動比率の平均は70%前後と全体的に低い傾向にあります。
アメリカの航空会社と比較すると高水準のようです。
100%を超えていますから、短期安定性はそこそこあるようです。
むしろ、アメリカの航空会社がちょっと低すぎるわね。
当座比率
流動資産の中でもより現金化しやすい当座資産を流動負債で割った当座比率ですが、こちらも短期的な安全性を示し、高ければ高いほどよく、一般的に70%以下であれば問題ありと評価されます。
また、当座比率もアメリカの航空業界は低めの傾向にあり、平均が60%前後とされています
当座比率はアメリカ平均より高いですが、流動比率と比較するとアメリカ平均に近いです。
流動比率は高かったですが、当座比率で見ると油断はできないようですね。
まぁそれでも優秀な水準じゃないかしら。
固定比率
固定資産を自己資本で割った固定比率ですが、こちらは長期的な安定性の評価に用いられ、低ければ低いほどよく、100%下回れば安全と評価されます。
100%を下回っていることはありませんでしたが、アメリカの航空会社と比較するとかなり低水準のようです。
固定比率も問題なさそうです。
むしろ、アメリカの航空会社が問題ありありなのかもね。
自己資本比率
こちらも長期安全性を評価する自己資本比率で、少なくとも30%以上は欲しく、70%以上あれば十分安全であると評価できます。
アメリカのFSCは30%を下回る場合がほとんどでしたが、ANAは近年は40%前後で推移しており、上昇傾向でした。
優秀だったサウスウエストに匹敵するいい水準です。
コロナ禍でどれぐらいダメージを受けているか、ね。
フリーキャッシュフロー推移
営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの合計から算出され、資金繰りから安全性を評価するフリーキャッシュフローの推移です。
投資にかなりお金を使っていた様子がうかがえます。
イケイケドンドンだったようですね。その分、コロナ禍のダメージは大きそうですね。
まぁ、オリンピックを控えてたもんね、投資しない手はなかったようね。
採点
アメリカの航空会社と比較すると、短期・長期の安全性はともに優秀な水準でした。
ただ、フリーキャッシュフローはマイナスが多くやや堅実性にかけていましたので(戦略として悪いわけではないんですけどね)、それを差し引いても高評価の13点です。
効率性
次に効率性を見ていきます。
ROE
自己資本(純資産)に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示すROEですが、アメリカ平均は16%前後だと言われおり、航空業界はやや高めの30%前後が平均のようです。
安全性が高かった分、ROEは低い水準です。
日本企業って感じですね。
日本企業って感じね。
総資本回転率
売上高を総資産で割って算出され、総資産からどれだけ効率的に売上を生み出したかを表す総資本回転率ですが、アメリカの航空業界の平均がおよそ0.8程度のようです。
アメリカ平均に肉薄した水準で推移しています。
こちらの効率性は問題なかったようですね。
採点
総資本回転率はアメリカ平均でしたが、ROEはThe日本企業という低水準でしたので、辛口の8点です。
成長性
次に成長性を見ていきます。
売上高増加率
コロナ禍までは安定して成長していたようです。
なお、アメリカの航空業界全体の5年売上成長率は+8%ですので、アメリカの航空会社以上に成長していたようです。
堅調だったようですね。
営業利益増加率
営業利益成長率の推移について、こちらもやや波がありますが、コロナ禍までは上昇傾向だったようです。
近年は本当に調子が良かったようですね。
コロナ禍がなければオリンピックでウハウハだったろうにね。
EPS増加率
EPSもぐんぐん成長していたようです。
なお、5年EPS成長率のアメリカの航空業界平均が+40%近くでしたから、コロナ禍まではそれ以上の成長を見せていたことが分かります。
成長性はアメリカのLCC並みだったようですね。
採点
コロナ禍まではイケイケLCCに匹敵する成長性を見せていたので、高評価の15点です。
株主還元性
続いては株主還元について見ていきましょう。
一株当たりの配当金と配当利回り
まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。
減配を嫌がるアメリカ企業と違い、2014年はEPSがプラスでも簡単に減配しています。
ただ、傾向としては増配傾向で、利回りもぼちぼちです。
ちなみに2020年は無配だったようです。
成長企業ですが配当もそこそこ良かったようですね。
これプラス株主優待券もあるから、インカムゲイン目当てでもなかなかおいしいんじゃないかしら。
配当性向
生み出した利益の中からどれだけ配当にお金を回しているかを表す配当性向(%)は、バランスが大事で、高すぎても無理して配当を出しているという評価になり、低すぎても、配当を軽視しているという評価になります。
高くても55%だったので、無理して出しているという感じではなかったようです。
無理している感じはないので、航空需要が戻ればそこそこ配当もらえそうですね。
2014年に減配したのは解せないわね。
株価
株価の推移ですが、いつも使っているソースでANAが出てこなかったので、Yahooファイナンスを見てください。
2018年までは堅調だったようですが、その後横ばい傾向となり、コロナ禍で半値程度まで落ち込んでいます。
近年はよく株価を伸ばしていたようですが、コロナ禍からの立ち直りはアメリカの航空会社に比べてかなり遅いようです。
四半期データからはアメリカ航空業界よりいい戻り方しているのにね。。。
これはコロナ禍からの立ち直りの期待感が日本にはあまりないからかしらね。。。
PER
2021年1月5日時点でのPER(割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ平均は25倍台、日本平均は22倍台)は、現在赤字の真っ只中なので測定不能です。
PBR(株価純資産倍率)
2021年3月31日時点でのPBR(純資産で考えた割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ航空業界平均は3.11倍、日本平均は1.32倍ほど)は1.13倍で、PBRからは割安かなぁという状況です。
ベータ値
株式市場全体との相関関係を示すベータ値(対日経平均)ですが、ANAは0.75です。
ベータ値は1だと市場全体と同じ動きをし、1以上だと市場が上昇相場では株価を市場平均より大きく上げ、下落相場だと逆に市場平均より下がる傾向にあると評価されます。
0だと市場には関係なく株価が動き、マイナスだと市場全体とは逆の動きを見せるということになります。
ANAは緩やかに株価が動くようです。
採点
配当利回りはぼちぼちですが、減配は簡単にしがちです。
株価の推移も近年は悪くはありませんでしたが、コロナ禍からの立ち直りはかなり遅いようです。
ですので、やや辛口の9点を付けますが、コロナワクチンの普及のスピード次第では急上昇する可能性も秘めているかなぁと思います。
総評
効率性と配当以外はアメリカ航空株と何ら遜色はありませんでした。
株価の戻りはかなり遅いですが、アメリカ航空株同様ワクチン次第では上昇する余地は残っているように感じます。
今回の分析からは、日本株もなくはないですね。
まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。
評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。
なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。
That’s all !!
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