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こんにちは。
いも次郎です。
今回紹介するのはバーテックス・ファーマシューティカルズ(Vertex Pharmaceuticals Inc, VRTX)です。
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Table of Contents
企業概要
バーテックス・ファーマシューティカルズは米国のバイオ医薬品企業です。
様々な種類の医薬品を開発しているバーテックスですが、主力の製品は嚢胞性線維症の治療薬であるKALYDECOです。
この嚢胞性線維症とは、遺伝性疾患であり日本においては難病法で定められた指定難病の一つです。
この疾患についての詳しい説明は割愛しますが、日本においてはおよそ60万人に1人の割合で発病する珍しい疾患のようです。
ただし、白人には高頻度で見られる疾患で、およそ2500人に一人の割合で発病するようです。
この難病の治療薬としてバーテックスはKALYDECOを開発し、2012年にFDA(アメリカ食品医薬品局)に承認されました。
この治療薬は嚢胞性線維症に対してほぼ独占状態にあります。
ちなみに、この薬の価格は目が飛び出るほど高く、年間数千万円以上するようです。
そのほかにも複数の遺伝性疾患の治療薬開発に取り組んでいるようです。
創業は1989年で、ボストンに本社を構えています。
ちなみにCOVID-19に関する治療薬・ワクチンの開発は、いも次郎が調べた限りでは行っていないようです。
さて、データを見ていきましょう。
データ分析
さて、まずは損益計算書を見ていきます。
損益計算書(単位:ドル)
2015年と2016年は純損失を出しています。
しかし、順調に売上高を伸ばし、2017年には黒字化を達成し、その後はかなりの利益をあげています。
形を見ていきますと、営業費用がかなりの額になっています。
医薬品メーカーですから、研究開発費が莫大になるのは想像できますし、実際損益計算書の詳細を見てみると、研究開発費がかなりの割合を占めています。
医薬品メーカーですから、健全な形をしていると思います。
売上高推移(ドル)
売上高はまさに右肩上がりというような状況です。
嚢胞性線維症の治療薬をほぼ独占していますし、コロナ禍の影響はあまりなさそうなので、今後もこの傾向は続くのではないでしょうか。
営業利益率(%)
営業利益率も上昇傾向です。
直近では20%以上を達成しており、この傾向も独占状態が続く限り変わらなさそうです。
つまりしばらくは利益は安定しそうです。
EPS(ドル/株)
2018年は税金の調整があったため、ぐんと伸びていますが、まぁ独占状態ですので上昇基調は続くと、いも次郎は思います。
株主還元
続いては株主還元について見ていきましょう。
まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)を見ていきましょう、、、っと言いたいところですが、ここ数年は無配でした。
ただ2019年にはBuyback(自社株買い)をすることで株主還元しています。
Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。
流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。
2019年のBuybackでの利回りは0.53%でした。
ですので、今のところ会社の成長による株価上昇でのキャピタルゲインのみでほぼ株主還元しているわけですが、株価は次の通りです。
2015年以降株価がぼほ倍になっていますので、キャピタルゲインでの還元という意味ではまぁまぁ評価できるかなぁという感じです。
まぁハイテク銘柄に比べると見劣りするところもあるかと思いますが、ほぼ独占状態ということを考慮すると、じわじわ上がっていく傾向が続くんではないかなぁと思います。
貸借対照表(単位:ドル)
次に貸借対照表を見ていきましょう。
いやぁ、財務に関しても凄まじい進化を見せています。
2015年においても流動資産で全負債をほぼまかなえていたのに、2019年に至っては圧倒的に資産が増えています。
ここまで財務的にきれいにしたのであれば、株主にもっと還元してくれよと言いたくなります。
自己資本比率(%)
超健全な財務状況と言ってもいいですね。
やっぱりここまで来ると、株主への還元をもう少しすべきだと思いますがね。
ROE(%)
純資産からどれだけの利益を生んでいるか、つまりいかに効率よく利益を生んでいるかを表すROEですが、純資産を増やしているにもかかわらず、上昇基調です。
キャッシュフロー(単位:ドル)
最後にキャッシュフローを見ていきましょう。
2015年に営業キャッシュフローがマイナスでしたが、その後順調に増やしてきています。
何度も言いますが、独占状態なので、こちらもいい傾向が今後も続くんじゃないかなぁと思います。
一つ主力製品を生み出すと、やはり強いですね。
結論
データから10点満点で下記の4項目を評価します。
利益安定性 (ストレスフリー度) | 8 / 10 点 |
財務健全性 (ストレスフリー度) | 9 / 10 点 |
株主還元性 (わくわく度) | 3 / 10 点 |
成長性 (わくわく度) | 6 / 10 点 |
なかなかいい企業でした。
利益安定性は、2017年以降かなり改善され、とてもいい数字になっていると思います。
なんせ1つ主力製品を開発すると、その後は安定した利益を生み続けますし、それが遺伝性の難病治療薬となると、その安定度は揺るがないんじゃないかなぁと思います。
財務健全性は、2015年の時点でいい状態でしたが、それがさらにいい状態になって、ちょっとのことではびくともしないような財務状況になっているように思います。
株主還元性は、株価はそこそこ上がっていますが、あれだけ利益もあげて自己資本もたんまりな状態なのに、積極的還元策に乏しいなぁというのが正直なところです。
成長性は、主力製品が1つできましたので、それが売上高の上昇につながっていますし、なんせほぼほぼ独占ですので、まぁ成長しないわけないよねというような状況じゃないでしょうか。
今回は安定性という意味ではかなりいい評価でした。
ただまだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。
評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。
なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。
That’s all !!
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