【インフラ網】もっと株主を見て!!クアンタサービシーズ(PWR)

こんにちは。
いも次郎です。

今回紹介するのはクアンタサービシーズ(Quanta Services Inc, PWR)です。

   Table of Contents

企業概要

クアンタサービシーズは電力・パイプライン・通信などのインフラ設備の設計・設営・保守・管理などを行っています。

要はインフラ網屋さんという感じですね。

よって、発電も行ってなければ通信プロバイダでもなく、ガス屋さんでもありません。

このクアンタサービシーズの歴史は意外に浅く、設立は1997年でした。

それまでクアンタサービシーズのようなインフラ屋さんは全米に数多あり、まさに群雄割拠状態でした。

クアンタサービシーズはそのようなインフラ屋さん4業者が統合してできた会社のようです。

クアンタサービシーズは企業買収を繰り返し、現在では多数の事業会社を抱える巨大企業に成長しています。

インフラ屋さんなので、景気の影響を激しく受けるわけではありませんので、安定臭がします。

では早速データを見ていきましょう。

データ分析

さて、まずは損益計算書を見ていきます。

損益計算書(単位:ドル)

まず、しっかり毎年純利益を出しているようです。

また、インフラ屋さんなので、工事に大量の建材を使うことも想像できますので、原価は高めでもまぁそんなものかなぁと思いますが、どうなんでしょう。

ちなみに、参考までに日本の建設業者の営業利益率は高いところで10数%ということで、ちょっとこのあたりは営業利益率の推移でチェックしていきます。

まぁ安定して利益が上げられているのであれば、それはそれでいいかとも思うんですがね。

売上高推移(ドル)

売上高は着実に上げてきているという印象です。

世界中にインフラ網を広げきるなんてことは遠い未来の話でしょうし、インフラは劣化するものなので、人間の活動が続く間は緩やかにではあるものの伸び続ける産業なのではないでしょうか。


営業利益率(%)

さて、気になる営業利益率ですが、このような結果になりました。

うーん、どうなんでしょうね、、、

規模が大きいので、その分営業利益率が低くても問題ないという見方もありますし、波が激しいわけでもないので、一応安定かなぁと思います。

EPS(ドル/株)

一株当たりの純利益を表すEPSですが、少し波がありますが、上がり調子の波という感じがしますね。

長い目で見たら緩やかに上がっていきそうな印象です。

株主還元

続いては株主還元について見ていきましょう。

まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。

2018年から配当をスタートしているという形です。

利回りは低いですが、一応増配しているので、この点は今後に期待という感じがします。

またクアンタサービシズはBuyback(自社株買い)をすることでも株主還元しています。

米国企業はBuyback好きですね。

Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。

流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。

Buybackを含めた利回りは次の通りです。

意味が分からない数字がありますね。

2015年に自社株を半数近く買い戻しているようです。

凄まじいですね。

ちなみに株価は次の通りとなります。

2015年下がってますけど。。。

どゆこと?

下のグラフは利益のうちどれぐらい配当にお金を割いているかを表す配当性向です。

まぁ、今後に期待です。。。

貸借対照表(単位:ドル)

次に貸借対照表を見ていきましょう。

財務状況はいいようです。

流動資産で全負債のかなりの分をカバーできそうですし、純資産も高めです。

固定資産はインフラ屋さんなのでもっと高いかなぁと思っていたんですが、そこまででした。

自己資本比率(%)

自己資本比率も高水準を維持しているので、この辺りは評価できそうです。

ROE(%)

純資産からどれだけの利益を生んでいるか、つまりいかに効率よく利益を生んでいるかを表すROEですが、こちらは今までのものに比べると若干低めです。

まぁ利益率が低めなので、こんなものかなぁと思います。

ただ、波はあまりありませんので、そこは安心ではあります。

キャッシュフロー(単位:ドル)

最後にキャッシュフローを見ていきましょう。

毎年営業キャッシュフローをしっかり出しているので、そこは評価できますが、若干波高めな気がしなくもないです。

ただ、ここ数年はガンガン投資している模様です。

僕は営業キャッシュフローでの増加以上に投資キャッシュフローでの流出が数年にわたって上回るのは落ち着かないのであんまり好きではありません。

なので、うーんという感じですね。

結論

データから5点満点で下記の4項目を評価します。

利益安定性 (ストレスフリー度)5 / 10 点
財務健全性 (ストレスフリー度)6 / 10 点
株主還元性 (わくわく度)2 / 10 点
成長性 (わくわく度)5 / 10 点
あくまで主観なので、最終的にはご自身で評価してください

今回は辛口でした。

利益の安定性は、EPS・ROEがそこまで波がなく、売上高も上向いていますので、そこは評価できるのですが、やはり利益率の低さと営業キャッシュフローの波がちょっとあったのが気になったので、中立の5点にしました。


財務健全性は、バランスシートを見る限りでは申し分ないのですが、キャッシュフローが好きではなかったので(完全な主観ですが)、6点です。

株主還元性は、今後に期待はできるのですが、実績だけで見ると一応還元してます的な感じですし、あれだけBuybackしたのに株価の推移もかなりイケてないので、ほぼ評価できず2点でした。

最後に成長性ですが、売上高も上がっていますし、インフラなんで衰退することもないかと思いますが、アゲアゲのイケイケにはならないと思いますので、中立の5点としました。

今回は辛口でしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。

評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。


なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。


That’s all !!

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