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こんにちは。
いも次郎です
娘のいも子でしゅ
今回紹介するのはサウスウエスト航空(Southwest Airlines Co, LUV)です。
収益性 (ストレスフリー度) | 14 / 20 点 |
安全性 (ストレスフリー度) | 12 / 20 点 |
効率性 (ストレスフリー&わくわく度) | 10 / 20 点 |
成長性 (わくわく度) | 12 / 20 点 |
株主還元性 (わくわく度) | 11 / 20 点 |
こんな人におすすめ!
- 安定した航空株を探している人
- アフターコロナ銘柄を探している人
- コロナ禍耐性高めの航空株を探している人
こんな人におすすめしません!
- 配当重視の人
- 大きな値上がり益を期待している人
- 波が大好きな短期投資家
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Table of Contents
企業概要
サウスウエスト航空はアメリカの航空会社です。
前回説明した通り、航空会社はサービスの質でFSC(フルサービスキャリア)とLCC(ローコストキャリア)の2つに分けられ、サウスウエスト航空はLCCです。
サウスウエスト航空は徹底したコスト削減とFSCの「ハブ・アンド・スポーク」戦略に対して「ポイントtoポイント」戦略を採用しています。
まずコストについて、サウスウエスト航空は「地上にいる間は経費を生み出し、飛んでいる間に収益を生み出す」という考えのもと、地上での折り返し時間を徹底的に削減し、FSCではなしえないような驚異的な稼働時間をたたき出しています。
また、CAが機内清掃を行うなど、無駄な人員の削減を行ってるようです。
さらに、機材をB737のみに統一することで、パイロットの教育コストや整備コストを削減しています。
コスト削減が徹底されているということは、ブラック企業なんじゃない?
そんなことはないようで、給与水準は他の航空会社より高かったり、従業員満足度はおしなべていい成績のようですよ。
コストを徹底的に削減することで、乗客に低価格の運賃を提供することが可能になっています。
座席の事前指定はできず、チェックインした乗客から席を選べるようです。
乗客が早く空港に来るインセンティブを与えて、飛行機の遅延を削減することを可能にしているということですね。
また、FSCのような巨大な空港拠点と地方を結ぶような放射状の路線網(ハブ・アンド・スポーク)を形成しているわけではなく、地方同士を結ぶような路線網(ポイントtoポイント)を形成しています。
これにより、FSCとの直接的な競争を避けることができるほか、少ないながらも新たな需要を掘り起こすことに成功しています。
上記のような施策の結果、1973年から2019年までの間は黒字経営を続けていました。
なお、サウスウエスト航空はメキシコや中米諸国などの短距離国際路線を持っていますが、大部分は国内線のようです。
そんなサウスウエスト航空ですが、さっそくデータを見ていきましょう。
データ分析
収益性・安全性・効率性・成長性・株主還元性の5つを指標を用いて評価していきます。
さて、まずは収益性から見ていきましょう。
収益性
売上高推移
2020年までは緩やかに売上高を伸ばしていましたが、2020年は他の航空会社と同様に売上高が半分以下になっています。
2019年まではかなり安定していた様子がうかがえます。
規模こそ他の会社の半分程度だけど、リスクに弱い航空業界の中では安定感抜群だったのね。
粗利率・営業利益率
粗利率と営業利益率の推移ですが、両方とも他の航空会社と比べても高い水準です。
LCCなので、薄利多売かと思いきや、利益率は高いですね。
ただ、近年やや減少傾向なのが少し気になるわね。
EPS推移
一株当たりの純利益を表すEPSの推移ですが、上昇傾向が続いていました。
安定感はありましたが、2020年のダメージも大きかったようです。
ただ、他の航空会社に比べると、マイナスの規模は小さいように感じるわね。
四半期データ
コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。
売上高は徐々に高まってきていますが、純利益は依然苦しい状況が続いているようです。
赤字がなかなか減りませんね。
国内線が大部分のサウスウエスト航空は戻りが比較的早そうなイメージだけど、それでも苦しい状況が続いているみたいね。
営業キャッシュフロー推移
営業活動によるお金の出入りを示す営業キャッシュフローの推移ですが、上昇傾向が続いていました。
2020年のマイナスは他の会社と比較するとやや抑えられているようです。
安定感はあったようですね。
コロナ禍耐性もデルタなみね。
採点
コロナ禍前の安定感はデルタ以上にも見えますし、コロナ禍耐性もデルタ級ですので、高評価の14点です。
財務安全性
次に財務安全性を評価していきます。
流動比率
流動資産÷流動負債で求められ、短期的な安全性指標である流動比率ですが、高ければ高いほど安全性が高いと評価され、一般的に100%を下回っていれば問題ありと評価されます。
なお航空業界の流動比率の平均は70%前後と全体的に低い傾向にあります。
サウスウエスト航空は平均的な流動比率のようです。
2020年は公的資金が注入されたので、一気に流動比率が伸びています。
短期安全性は問題がなかったようです。
公的資金が注入された結果、他の会社よりぶっちぎりで流動比率が高くなったわね。
やっぱりサウスウエスト航空はコロナ禍耐性が高そうね。
当座比率
流動資産の中でもより現金化しやすい当座資産を流動負債で割った当座比率ですが、こちらも短期的な安全性を示し、高ければ高いほどよく、一般的に70%以下であれば問題ありと評価されます。
また、当座比率も航空業界は低めの傾向にあり、平均が60%前後とされています。
ほぼ平均通りのようです。
流動比率と同じような動きを見せており、水準も問題なさそうですね。
固定比率
固定資産を自己資本で割った固定比率ですが、こちらは長期的な安定性の評価に用いられ、低ければ低いほどよく、100%下回れば安全と評価されます。
航空会社は高くなりがちですが、その中でも比較的低い水準です。
固定比率からも航空会社の中では長期安全性が高い方であると評価できそうです。
抜群の安定感があったデルタにも全然負けてないわね。
自己資本比率
こちらも長期安全性を評価する自己資本比率で、少なくとも30%以上は欲しく、70%以上あれば十分安全であると評価できます。
他の航空会社は30%を下回る場合がほとんどでしたが、サウスウエスト航空はコロナ禍前は安定して30%以上で推移していましたし、2020年も他の航空会社と比較して下げ止まっています。
サウスウエスト航空は長期安全性も優秀なようです。
コロナ禍にも頑張って耐えているわね。
フリーキャッシュフロー推移
営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの合計から算出され、資金繰りから安全性を評価するフリーキャッシュフローの推移です。
コロナ禍までは堅実にお金を回していたようです。
コロナ禍ではさすがにマイナスに転じていますが、それでも他の航空会社と比較するとマイナスは小さいようです。
安定感があり、コロナ禍耐性もあるので、アフターコロナでは期待が持てそうです。
バイデン大統領は7月には国内を正常化させると表明しているから、夏以降楽しみね。
採点
すべての数字で他の航空会社を凌駕していました。
コロナの動向次第ですが、安全性は十分あると思います。
よって、少し高評価の12点です。
効率性
次に効率性を見ていきます。
ROE
自己資本(純資産)に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示すROEですが、アメリカ平均は16%前後だと言われおり、航空業界はやや高めの30%前後が平均のようです。
航空業界の中では平均的、もしくはやや低めの水準のようです。
デルタよりはやや低く、ユナイテッドよりはやや高いと言ったところでしょうか。
自己資本比率があれだけ高かったのに、この水準は評価できると思うわ。
総資本回転率
売上高を総資産で割って算出され、総資産からどれだけ効率的に売上を生み出したかを表す総資本回転率ですが、航空業界の平均がおよそ0.8程度のようです。
サウスウエスト航空は平均をやや上回っていますが、近年はやや減少傾向だったようです。
ユナイテッドよりやや低く、デルタよりはやや高いようです。
採点
おおむねデルタとユナイテッドと同水準のようですので、同点の10点です。
成長性
次に成長性を見ていきます。
売上高増加率
売上高成長率については、コロナ禍前までは安定して成長を続けていたことが分かります。
なお、航空業界全体の5年売上成長率は+8%ですので、航空業界平均以上の成長を見せています。
航空業界の成長をけん引してきたようですね。
拡大を続けてきた中でも、おごらずに堅実さも見せているところは評価できるわね。
営業利益増加率
営業利益増加率の推移については、2015年まで急成長していましたが、その後はじりじりと下げている状態が続いているようです。
売上高が伸びているだけに、ちょっと残念な感じですね。
実は2016年以降はトラブルや事故などが相次ぎ、その影響でコストが増えたみたいね。
EPS増加率
EPSの増加率ですが、2017年までは波はあるもののEPSは成長していたようです。
営業利益は伸び悩んだものの、EPS成長率は悪くないですね。
採点
コロナ禍で2020年は沈んでしまいましたが、それまでは安定して成長していたようです。
よってやや高評価の12点です。
株主還元性
続いては株主還元について見ていきましょう。
一株当たりの配当金と配当利回り
まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。
一株当たりの配当金は増配が続いており、コロナ禍においても無配とはなりませんでした。
配当利回りはあまり高い水準ではないようです。
配当はぼちぼちですね。
どちらかというとキャピタルゲイン重視なのでしょうか。
株価の推移に注目ね。
配当性向
生み出した利益の中からどれだけ配当にお金を回しているかを表す配当性向(%)は、バランスが大事で、高すぎても無理して配当を出しているという評価になり、低すぎても、配当を軽視しているという評価になります。
水準は低めなので、配当にはそこまで力を入れていないことが分かります。
成長企業なので、もらえるだけありがたいという気もします。
株価ワクワク!
株価
株価の推移ですが、2015年以降はそれ以前の勢いがやや止まってしまい、2017年以降は横ばい傾向だったようです。
コロナ禍で株価は大きく下がりましたが、他の航空会社と比較して最も早くコロナ以前の水準に戻っているようです。
2017年以降は利回りがやや高くなったので、面白味がゼロだったわけではないですが、成長に株価がついて言っていない気もします。
ただ、ここ最近の伸びには勢いがあるわね。
PER
2021年3月16日時点でのPER(割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ平均は25倍台)は、現在赤字の真っ只中なので測定不能です。
ベータ値
株式市場全体との相関関係を示すベータ値は1.26です。
ベータ値は1だと市場全体と同じ動きをし、1以上だと市場が上昇相場では株価を市場平均より大きく上げ、下落相場だと逆に市場平均より下がる傾向にあると評価されます。
0だと市場には関係なく株価が動き、マイナスだと市場全体とは逆の動きを見せるということになります。
市場よりはやや激しく動くようですが、他の航空会社と比較するとややマイルドなようです。
採点
配当はやや物足りなさを感じますし、株価もあまり伸びていません。
ただ、コロナ禍からの回復は早く、今後期待ができなくはないかなぁという感じですので、ほんのちょっと高評価の11点です。
総評
安定感が高く、コロナ禍において比較的投資しやすい航空銘柄のように感じました。
アフターコロナの旅行需要拡大を見越して今の内から投資するのはアリかなぁと思います。
まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。
評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。
なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。
That’s all !!
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