【飲食】コロナ禍にもうまく順応したダーデン・レストランツ(DRI)

こんにちは。

いも次郎です

娘のいも子でしゅ


今回紹介するのはダーデン・レストランツ(Darden Restaurants Inc, DRI)です。

収益性
(ストレスフリー度)
11 / 20 点
安全性
(ストレスフリー度)
7 / 20 点
効率性
(ストレスフリー&わくわく度)
12 / 20 点
成長性
(わくわく度)
12 / 20 点
株主還元性
(わくわく度)
15 / 20 点
あくまで主観なので、最終的にはご自身で評価してください


こんな人におすすめ!

  • インカムゲインもキャピタルゲインも両方ほしい人
  • 環境順応性に秀でた銘柄に投資したい人
  • 利益を生む力がある銘柄に投資したい人


こんな人におすすめしません!

  • 握力少なめの人
  • 安全性重視の人
  • 安定性重視の人


   Table of Contents

企業概要

ダーデン・レストランツはアメリカのレストラン運営企業です。

高級シーフード・ステーキレストランの「Eddie V’s」を始め、複数のブランドのレストランチェーンを運営しています。

かつては日本でも有名なレッドロブスターも運営していたようですが、採算が取れないため2013年に売却したようです。

レストランの形態は基本的にはフルサービスのレストランのようです。


ファストフードやファストカジュアルのようなコロナ耐性があるのか心配ですね。

そうね、フルサービスだとテイクアウトへの転換は難しそうね。



ダーデン・レストランツは1500店以上のレストランを運営しており、従業員は15万人以上になるそうです。

これはフルサービスレストラン企業の中では世界最大規模のようです。


そんなダーデン・レストランツですが、さっそくデータを見ていきましょう。


データ分析

収益性・安全性・効率性・成長性・株主還元性の5つを指標を用いて評価していきます。

さて、まずは収益性から見ていきましょう。

収益性

売上高推移

2013年にレッドロブスターを売却したため、売上高がガクンと落ちていますが、その後は順調に売上を伸ばしてきています。

2020年にはコロナ禍直撃でまた大きく売り上げを落としています。


順調に伸ばしていただけに残念ですね。

どこまで影響が長引きそうか、注意して見ていく必要があるわね。


粗利率・営業利益率

フルサービスレストランということもあり、原価は高く、営業利益率はやや低めです。

ただ、飲食は営業利益率は低くなる傾向がありますし、前に分析したファストカジュアルのチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)よりは営業利益率はやや高めです。

また、コロナ禍で売上を落としている中、各利益率も数字を落としており、苦しい状況が伺えます。


平時はそこそこ稼ぐ力があったようです。

コロナ禍がおさまって、また前のような日常に戻ればいいわね、、、。


EPS推移

一株当たりの純利益を表すEPSですが、レッドロブスターの売却が完了した2015年には売却益により急騰しており、その後は順調に上昇していたのですが、2020年にはマイナスに転じています。


やはりコロナ禍のビッグインパクトは大きかったようですね。

決算月が5月だから、第一波だけでここまでのダメージということよね、、、。


四半期データ

コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。

2020年5月には純利益がマイナスになってしまいましたが、その後は売上が緩やかに回復し、黒字化が達成できています。

フルサービスレストランではありますが、すぐに各レストランのテイクアウト体制を整え、さらにオンラインでの注文システムを構築した成果が表れているようです。


この辺りはさすがだと思いますね。

日本でここまで対応できているレストランチェーンってあるのかしら。


営業キャッシュフロー推移

営業活動によるお金の出入りを示す営業キャッシュフローの推移ですが、レッドロブスター売却後、数年で売却前の水準まで上げて、やはりコロナ禍で大きく下げています。


ただ、営業キャッシュフローは他の指標に比べて踏ん張っているようです。

コロナ禍発生後すぐに決算だったということもあるけど、四半期データから、少し立ち直っているところも見て取れるし、意外と復活が早いかもね。


採点

コロナ禍発生前までは順調に売上高・EPSを伸ばし、各利益率も飲食業界の中ではいい方ですし、コロナ禍の影響からも立ち直りそうなデータになっていますので、少し高評価の11点です。


安全性

次に安全性を評価していきます。

流動比率

流動資産÷流動負債で求められ、短期的な安全性指標である流動比率ですが、高ければ高いほど安全性が高いと評価され、一般的に100%を下回っていれば問題ありと評価されます。

2014年以外は100%を下回っています。

これは普通は問題ありなのですが、レストランの場合顧客からはほとんど遅滞なく現金を回収できますので、100%を下回っていても問題ないようです。


ただ、波があるのは気になりますね。

そうね、ここまで波があると、急に何かが起きて債務不履行なんてことも考えちゃうわね。


当座比率

流動資産の中でもより現金化しやすい当座資産を流動負債で割った当座比率ですが、こちらも短期的な安全性を示し、高ければ高いほどよく、一般的に70%以下であれば問題ありと評価されます。

レッドロブスター売却後には若干上向いていますが、それでも当座比率も基準を下回っています。

流動比率でも言った通り、レストランにおいては当座比率も多少低くても問題はないようです。


ただ、10%台まで下がることもありますから、ちょっと心配ですね。

同じ飲食のチポトレ・メキシカン・グリルはこんなに悪くないわよ。


固定比率

 固定資産を自己資本で割った固定比率ですが、こちらは長期的な安定性の評価に用いられ、低ければ低いほどよく、100%下回れば安全と評価されます。

基本的には200%以上で推移しており、安全圏とは言えなさそうです。


レストランですから、店舗もたくさん抱えているでしょうから、固定資産は多そうですね。

まぁ、この部分は仕方ないわね。


自己資本比率

こちらも長期安全性を評価する自己資本比率で、少なくとも30%以上は欲しく、70%以上あれば十分安全であると評価できます。

2019年までは、まぁ安定かなぁという状況でしたが、やはりコロナ禍でガクンと数字を落としています。


長期的にも不安が残りますね。

すぐに好転できるかしら。


フリーキャッシュフロー推移

営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの合計から算出され、資金繰りから安全性を評価するフリーキャッシュフローの推移です。

2014年を除けば全てプラスです。

2020年はさすがに落ち込んでいますが、それでもプラスでした。


キャッシュを生み出す力はあるようですね。

2020年でもプラスで終えたのは評価できるわね。


採点

フリーキャッシュフローからは現金を生み出す力を見て取れますが、他の比率の数字が悪いので、辛口の7点です。


効率性

次に効率性を見ていきます。

ROE

自己資本(純資産)に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示すROEですが、アメリカ平均は16%前後だと言われています。

2020年はコロナ禍が直撃していますが、それ以外の年は平均以上の年が多いです。


平時は効率的に利益を生み出しているようです。

テイクアウトへのシフトによりROEがどう推移するか気になるわね。今年の決算での数字は要チェックね。


総資本回転率

売上高を総資産で割って算出され、総資産からどれだけ効率的に売上を生み出したかを表す総資本回転率ですが、業種にはよりますが、1.0以上あれば評価できるようです。

おおむね1.0以上あり、コロナ禍が襲った2020年も1.0で踏みとどまっています。


総資本回転率は今のところ問題ないようです。

2021年の結果がどうなるか注目ね。


採点

上の結果から、コロナ禍での数値の悪化を除けば、おおむね効率的だと評価できますので、少し高評価の12点です。


成長性

次に成長性を見ていきます。

売上高増加率

レッドロブスターを売却した時とコロナ禍以外は順調に伸びていました。


平時には安定して成長していたようです。

2021年の数字で少しでもプラスに近づけたいところね。


営業利益増加率

営業利益率の増加率はやや波があります。


こちらも平時は安定して成長していたようです。

ただ、やっぱり落ち込んだ時の下落率を見ると、全体として安定成長とは言い難いわね。


EPS増加率

EPSの成長率もおおむね売上高、営業利益率と同じような動きです。


結論としては何もなければ安定して成長するものの、イベントリスクには弱いという感じでしょうか。

景気回復期にはいい投資先かもね。


採点

平時の安定成長は評価できますが、イベントリスクの弱さを差し引いて、こちらも少し高評価の12点です。


株主還元性

続いては株主還元について見ていきましょう。

一株当たりの配当金と配当利回り

まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。

配当に関しては何度か減配を行っているので、無理して配当を出すというよりは業績に合わせて配当を出しているようです。

利回りは高水準を維持しています。


配当利回りに関しては悪くないですね。

後で株価の推移のところで触れるけど、株価が順調に上昇しているので、2021.2.13現在の利回りは1.00%前後まで落ち込んでいるわ。そこには注意ね。


配当性向

生み出した利益の中からどれだけ配当にお金を回しているかを表す配当性向(%)は、バランスが大事で、高すぎても無理して配当を出しているという評価になり、低すぎても、配当を軽視しているという評価になります。

外れ値を除けばおおむね50%前後と、程よく配当にお金を回しているといえそうです。


配当に関してはバランスが良く、評価できそうです。

ただ、何が何でも配当がたくさんほしい人には少し物足りないかもね。


株価

なんと、コロナ禍以前の水準まで戻しています。

また、長期的にも株価は上昇を続けています。


そこそこ高い利回りでこの成長はなかなかですね。

テイクアウトへの転換など迅速な対応による株価の急回復など、さすがね。


PER

2021年2月13日時点でのPER(割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ平均は25倍台)は43倍と、若干割高と評価できそうです。


採点

配当利回りは高く、株価の推移も申し分ないので、高評価の15点です。


総評

飲食ということで、コロナ禍でボロボロかと思いきや、一時は痛手を負ったものの、うまくコロナ禍の環境に順応し、ピンチを乗り越えられる力は評価できますね。

また、収益性、効率性、成長性は平時においては十分評価できると思います。

ただ、安全性の各指標に関してはイケてなかったので、長期保有には不安が残るところでした。


まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。

評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。


なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。


That’s all !!


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