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こんにちは。
いも次郎です。
今回紹介するのはカーニバル・コーポレーション(Carnival Corp, CCL)です。
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Table of Contents
企業概要
カーニバル・コーポレーションは世界最大の旅行レジャー会社です。
主力はクルーズ船事業で、大型豪華客船のクィーンエリザベス2(現在は退役)や横浜港でコロナウィルス感染者が出て、乗客の検査で長期間停泊していたダイヤモンドプリンセス号など、数多くのクルーズ船を所有しています。
このカーニバル・コーポレーションは法人組織はパナマに置いていますが、本社はアメリカのマイアミとイギリスのロンドンにあり両国で上場しています。
創立は1972年で、他の企業と同様に企業を買収しながら成長を続けてきました。
会長のMicky Arisonは創業者のTed Arisonの息子であり、生まれはイスラエルのテルアビブ(いも次郎も行ったことありますが、とてもいいところです)で、1979年(当時30歳)から2013年までCEOを務め、2013年から会長に就任しています。
ちなみに彼はNBAのマイアミヒートのオーナーです。
現在のCEOはArnold W. Donaldは2013年にMicky Arisonからバトンを受けましたが、彼はそれまで10年ほどカーニバル・コーポレーションの取締役を務めています。
Arnold W. Donaldは農業バイオ企業で副社長まで上りつめた人物で、現在はカーニバル・コーポレーションのCEOの他、Bank of Americaの社外取締役他、複数の企業の社外取締役も務めています。
他の企業からも引っ張りだこなので、かなりやり手のビジネスマンなのでしょう。
そんなイケイケのカーニバル・コーポレーションですが、きっとコロナ禍で大打撃を受けているのでしょう、、、
さっそく見ていきましょう。
データ分析
さて、まずは損益計算書を見ていきます。
損益計算書(単位:ドル)
毎年しっかり純利益を出していました。。。
今となっては夢幻なのでしょうか、四半期データも見てみましょう。
コロナ禍前から若干下がり調子だったようですが、コロナ禍で墜落してしまっています。
2020年の5月のデータでは売上高がほぼゼロになり、悲惨な状況になっています。
ビジネスモデルを変えない限りは、コロナウィルスが普通の風邪程度のような扱いになるまで(こんな時代が来るのか知りませんが、、、)地を這う状態が続きそうです。
売上高推移(ドル)
今となってはむなしい数字ですが、もともと売上高を右肩上がりにできる力があるので、コロナ禍が収まったら持ち直すことができるだろうというスーパーポジティブな見方もできなくはないですね。。。
営業利益率(%)
営業利益率もまぁいい水準で安定飛行していました。
ここはとにもかくにもコロナ禍が過ぎてからですね。
EPS(ドル/株)
一株当たりの純利益を表すEPSですが、こちらも上昇傾向が続いていました。
本当にコロナ禍さえなければというとことです。
株主還元
続いては株主還元について見ていきましょう。
まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。
増配傾向で利回りもぼちぼちだったんですが、コロナ禍で2020年2月以降は当然配当がありません。
配当性向も少し見てみましょう。
いい水準で推移していました。
配当にも程よく気を遣ういい企業でしたが、夢幻です。
またカーニバル・コーポレーションはBuyback(自社株買い)をすることでも株主還元しています。
Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。
流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。
Buybackを含めた利回りは次の通りです。
Buybackはやったりやらなかったりだったみたいですね。
さて、悲惨な状況になっていそうな株価の推移も見てみましょう。
株価
2018年を境に下落傾向が続いていたようですね。
そして、コロナ禍で大暴落しています。
暴落が始まったのが2019年末なので、もしかしたらコロナ禍の影響だけではないかもしれません。
実際、2019年11月末の四半期データでかなり悪い数字が出ていましたから、そもそも調子が悪くなりつつあったのか(貿易戦争もありましたしね)、コロナ禍は実は2019年末から始まっていたのか、、、
いずれにしても、暴落した後も上昇する気配を見せていませんので、しばらくはいも次郎のようなチキンは手を出さない方がよさそうです。
貸借対照表(単位:ドル)
次に貸借対照表を見ていきましょう。
まぁクルーズ船事業が主力ですから、固定資産激高ですね。
純資産はたっぷりあるのでそこは安心なのですが、流動比率(=流動資産÷流動負債)は100%を余裕で下回っています。
クルーズ船事業なので、顧客からすぐにキャッシュを回収できれば問題ないという感じだったのでしょうが、コロナ禍で売上を失いましたから、どうするのでしょうかね、、、
船を売るしかなさそうな、、、
自己資本比率(%)
自己資本比率は高水準ですので、自己資本比率で評価すると少しは持ちこたえられそうな状況ですが、流動比率、大丈夫でしょうか。。。
キャッシュフロー(単位:ドル)
最後にキャッシュフローを見ていきましょう。
毎年しっかり営業キャッシュフローを出していました。
これがあったから流動比率が激低でも大丈夫だったのでしょうか。。。
本当に夢幻の如くなりです。
結論
データから10点満点で下記の4項目を評価します。
利益安定性 (ストレスフリー度) | 3 / 10 点 |
財務健全性 (ストレスフリー度) | 2 / 10 点 |
株主還元性 (わくわく度) | 2 / 10 点 |
成長性 (わくわく度) | 1 / 10 点 |
今回は激辛でした。
利益安定性については、コロナ禍前まではよかったんですが、コロナ禍直前から売上が落ち始め、コロナ禍でどん底に落っこちていますので、まぁコロナ禍前のいい数字を加味しても3点ですね。
財務健全性については、自己資本比率が高いのが唯一の救いですが、流動比率が元々激低で、コロナ禍でどうするんだろう、、、という状況なので、2点です。
株主還元性については、コロナ禍前は配当利回りはそこそこでしたが、株価の推移はいまいちでしたし、コロナ禍で無配、株価もどん底に落っこちましたので、2点です。
最後に成長性ですが、コロナ禍が落ち着いてきても、旅行関係の中でもクルーズ船事業の復活は遅いと思っています。
船の中でコロナ禍が蔓延し始めたらということを想像したら、しばらくは乗りたくないですよね、、、
なので、事業自体を見直さない限りしばらく成長は難しいかなぁと思いますので、すみません1点です。
今回は激辛でしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。
評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。
なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。
That’s all !!
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