【ライフサイエンス・臨床検査機器】コロナ禍が完全に追い風のバイオ・ラッド・ラボラトリーズ(BIO)

こんにちは。

いも次郎です

娘のいも子でしゅ


今回紹介するのはバイオ・ラッド・ラボラトリーズ(Bio-Rad Laboratories Inc, BIO)です。

利益安定性 (ストレスフリー度)4 / 10 点
財務安全性 (ストレスフリー度)7 / 10 点
株主還元性 (わくわく度)7 / 10 点
成長性 (わくわく度)7 / 10 点
あくまで主観なので、最終的にはご自身で評価してください


こんな人におすすめ!

  • キャピタルゲイン重視の人
  • コロナ禍耐性高め銘柄を探している人
  • 借金が少ない企業がいい人


こんな人におすすめしません!

  • 配当重視の人
  • 安定した利益をあげている企業に投資したい人
  • 効率的な企業に投資したい人


   Table of Contents

企業概要

バイオ・ラッド・ラボラトリーズはライフサイエンス研究と臨床診断用の製品を製造・販売しています。

ライフサイエンス研究分野では、細胞や遺伝子の解析機器・試薬などを製造・販売しています。

近年では健康意識の高まりから、細胞や遺伝子、タンパク質を解析することで将来の疾患リスクを分析し、そこから生活習慣の改善などを行うという健康スタイルが広まってきています。

このスタイルの「解析」機器をバイオ・ラッド・ラボラトリーズは販売しています。

また、食品安全検査用のキッドや生物学教育用の機器・キッドも製造・販売しています。

また、臨床診断分野では血液検査や自己免疫検査・糖尿病モニタリングなど臨床の場で用いられる検査機器・キッドを販売しています。


近年高まる健康意識によって、バイオ・ラッド・ラボラトリーズの製品需要はますます高まりそうですね

あと、コロナ禍で新型コロナウィルスの研究にもバイオ・ラッド・ラボラトリーズの製品が用いられているそうよ。
もちろんPCR検査や抗体検査のキッドもバイオ・ラッド・ラボラトリーズの十八番製品ね。


過去に分析したラボコープに分野は近いですが、ラボコープは検査会社だったので、事業自体は若干異なります。

競合としてはGEなどが挙げられます。


設立は1952年とヘルスケア企業においては比較的老舗の企業です。


そんなですが、さっそくデータを見ていきましょう。


データ分析

さて、まずは損益計算書を見ていきます。

損益計算書(単位:ドル)

原価と営業費用ともにそこそこ掛かっています。

ヘルスケア系は営業費用が高くなるようです。

2017年までは純利益はかなり少なかったようです。

2018年と2019年は営業外収入が多かったため、純利益が伸びています。


2018年と2019年の純利益増加はあくまで営業外収入の増加によるということは注意しなければならないですね。

純利益だけ見ていると、急に成長したように見えるわね。


四半期データ

コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。

純利益以外はほぼ水平飛行です。

純利益は営業外のおかげで大きく伸びています。


売上高を見る限りでは、コロナ禍耐性はかなり高めですね。

純利益が恐ろしく伸びているのは、コロナ禍によるものなのかしらね。


売上高推移(ドル)

売上高の推移ですが、こちらは緩やかに上昇傾向です。


緩やかでも上昇傾向なのはいいことですね。

コロナ禍の追い風もあるから、今後が楽しみね。


営業利益率(%)

営業利益率の推移ですが、一度落ち込んだものの、その後は増加傾向が続いています。


営業利益率の回復はいい傾向ですね。

営業外費用に頼らなくても、安定して利益を生み出す体質になりつつあるようね。


EPS(ドル/株)

一株当たりの純利益を表すEPSの推移ですが、莫大な営業外収入が入った影響で、2018年と2019年は大きく伸びています。


EPSの激増は営業外収入によるところは押さえておく必要がありそうです。

そうね。ただ、売上高、営業利益率も上昇傾向なのも確かよ。


株主還元

続いては株主還元について見ていきましょう。

まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)ですが、過去5年は無配のようです。


ただ、バイオ・ラッド・ラボラトリーズはBuyback(自社株買い)をすることでも株主還元しています。

Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。

流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。

Buybackを含めた利回りは次の通りです。


まぁほんと気持ち程度ですね。

創業から60年以上たってるから、配当やBuybackに関する姿勢は変わらなさそうね。


ただし、Buybackしたからと言って株価が順調に上がるわけではありませんから、ここで株価の推移も見てみましょう。


株価


これだけ右肩上がりだと、配当がなくても文句ないですね。

コロナ禍でもぐんぐん伸びているわね。


なお、2021年1月27日時点でのPER(割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ平均は20倍台)は5倍台で割安評価ですが、営業外利益の爆増がこの数字に影響しているのには注意しなければいけません。


貸借対照表(単位:ドル)

次に貸借対照表を見ていきましょう。

製造・研究がメインなので、固定資産は多めです。

そして、近年は固定資産が増加傾向にあります。

流動比率(=流動資産÷流動負債)については200%を超えています。


流動比率から短期的な安全性は全く問題なさそうです。

流動負債が増えているのが気になるけど、問題にするほどではなさそうね。


自己資本比率(%)

自己資本比率の推移は緩やかに増加傾向です。


水準自体もかなり高いですので、長期的な安全性についても全く問題なさそうです。


利益余剰金

純資産の内の利益余剰金(ざっくり言うと儲けて貯めたお金)の推移は2017年までは横ばい、もしくは若干減少気味ですが、その後営業外収入の増加とともに一気に増加しています。


営業外収入のパワーなので、急成長したとは捉えない方がよさそうですが、今のところ問題なさそうです。

2017年まで横ばいだったのが若干気になるけどね。


ROE(%)

自社の純資産からどれだけの利益を生んでいるか、つまりいかに効率よく利益を生んでいるかを表すROEですが、EPSと同様に営業外収入のおかげで一気に増加しています。


営業外収入がたくさん入る前のROEの低さが気になりますね。

2018年でも若干低いと評価できるから、効率性というところでは評価は難しいわね。


キャッシュフロー(単位:ドル)

最後にキャッシュフローを見ていきましょう。

毎年営業キャッシュフローを生み出しており、投資には毎年しっかりお金が使われているようです。


現金たっぷりで借金が少ないというのがよくわかるキャッシュフローですね。

ここからも安全性は問題なさそうね。


採点

データから10点満点で利益安定性、財務安全性、株主還元性、成長性の4項目を評価します。


利益安定性については、売上高・営業利益率が伸びているものの、営業外収入頼りな感じが否めませんし、ROEの低さが気になりますので、ちょっと辛めの4点です。


財務安全性については、流動比率と自己資本比率は絶対安全圏と言えますし、キャッシュフローからも安全性が見て取れますので、高評価の7点です。


株主還元性については、無配なものの、右肩上がりの株価は無配であることを十分に補っていますので、高評価の7点です。


最後に成長性ですが、コロナ禍で一時的に需要が伸びそうですし、健康意識の向上により、長期的にも緩やかに伸びそうなジャンルで、さらに売上高も伸びていますので、高評価の7点です。


今回は高評価でしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。

評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。


なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。


That’s all !!


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