スポンサーサイト
こんにちは。
いも次郎です。
今回紹介するのはダヴィータ(DaVita Inc, DVA )です。
スポンサーサイト
Table of Contents
企業概要
ダヴィータは腎臓ケアサービスを提供するヘルスケアセクターの企業です。
人工透析・腎臓移植などの医療サービスから生活習慣や食事などの指導サービスなど、腎臓ケア系全般のサービスを提供しています。
人工透析においては全米で35%近くのシェアを誇っています。
米国では腎臓移植および人工透析は政府が費用を一部負担しており、昨今その負担が増加していることが問題になっているようです。
そこで、トランプ大統領はクリニックでの透析ではなく、在宅の透析や腎臓移植の促進の方針を出すほどでした。
米国ではそこまで腎臓病患者は多く、腎臓疾患がアメリカでの死因9位となるほどです。
そこまで腎臓疾患患者が多いアメリカにおいて、ダヴィータは様々なプログラムを提供しています。
アメリカのみならず、中国やブラジル、ドイツ、シンガポールなど、海外でも事業を展開しているようです。
なお、日本には進出していないようです。
創立は1979年でNationalMedical Enterprisesの子会社として事業がスタートし、1999年に上場しました。
トランプ大統領の負担減誘導の影響が気になるところですが、さっそくデータを見ていきましょう。
データ分析
さて、まずは損益計算書を見ていきます。
損益計算書(単位:ドル)
まず、毎年純利益をしっかり出しています。
ヘルスケアセクターにしては原価高めの損益計算書ですね。
他の製薬会社も何社か分析しましたが、研究開発費が費用の内のかなりの部分を占めていましたので、それらとは少し異なるような形になっています。
人工透析の技術をすでに確立済みのため、新たに大規模な研究開発をする必要がないということなんですかね。
売上高推移(ドル)
売上高の推移ですが、2017年に若干減っています。
その後は横ばいが続いていますので、衰退しているとまでは言えませんし、まぁぎりぎり安定かなぁと思います。
営業利益率(%)
営業利益率はうって変わって上昇傾向です。
事業を整理したのか、効率化が進んでいるのか、いずれにせよこの傾向はいい感じかなぁと思います。
EPS(ドル/株)
一株当たりの純利益を表すEPSですが、こちらはギザギザですね。
直近の2019年はここ数年で最もいい数字を出していますので、この傾向が今後も続けば、投資家としてはおいしい株になりえる可能性を秘めています。
売上高がここ数年で減少しましたが、営業利益率が上がっているので、売上高が上向いたら一気においしい銘柄化する可能性があると思います。
株主還元
続いては株主還元について見ていきましょう。
まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です、っと言いたいところですが、無配が続いています。
ただダヴィータはBuyback(自社株買い)をすることでも株主還元しています。
Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。
流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。
Buybackの利回りは次の通りです。
これだけ見るとすさまじい利回りなので、株主的にはウハウハかなという感じですが、株価はどうなっているのでしょうか。
ここ数年は足踏み状態に見えます。
Buybackって本当にいい株主還元策なんですかね、、、
貸借対照表(単位:ドル)
次に貸借対照表を見ていきましょう。
まずは純負債はここ数年では出していません。
そして、流動資産で流動負債を十分賄えます。
ひとまず貸借対照表の形は健全かなぁと思います。
ただ気になるのは2019年に流動資産が半減している点です。
流動負債もかなり減っているものの、その差は縮まっています。
今年以降の動きを注意深く見ていく必要があるかなぁと思います。
自己資本比率(%)
自己資本比率もここ数年は気になる動きを見せています。
トランプ大統領の方針等が影響しているのでしょうか。
要注意かなぁという状況です。
ROE(%)
自社の純資産からどれだけの利益を生んでいるか、つまりいかに効率よく利益を生んでいるかを表すROEですが、安定しませんねぇ。
うつリーマンのいも次郎的には爆発しそうなROEです。
キャッシュフロー(単位:ドル)
最後にキャッシュフローを見ていきましょう。
営業キャッシュフローは毎年プラスを出していますので、ここは評価できますし2019年は結構増やしています。
まぁ、ほかを見ても特段変わった動きは見られませんし、程よく投資をして成長しようとしている姿勢も見られます。
結論
データから10点満点で下記の4項目を評価します。
利益安定性 (ストレスフリー度) | 6 / 10 点 |
財務健全性 (ストレスフリー度) | 5 / 10 点 |
株主還元性 (わくわく度) | 3 / 10 点 |
成長性 (わくわく度) | 4 / 10 点 |
今回は若干辛めの評価でした。
利益の安定性ですが、売上高が落ちているのとROEが安定しないのが若干気になりますが、営業利益率が上昇傾向ですので、まぁうまく稼げているのかなぁと思いますので、6点を付けました。
財務健全性ですが、今のところ流動資産で流動負債が賄えていますが、流動資産が減っているのと、自己資本比率が減少傾向ですので、中立の5点を付けました(この後の動き次第では要注意です)。
株主還元性については、Buybackのみにもかかわらず(しかもあんなに高い利回りにもかかわらず)、株価が安定しないのであまり評価できず3点です。
最後に成長性ですが、売上高が落ちていること、貸借対照表のここ最近の傾向が気になること、さらにトランプ大統領の政府の負担減への誘導も気になるので、辛めの4点を付けました。
今回は辛めでしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。
評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。
なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。
That’s all !!
スポンサーサイト