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こんにちは。
いも次郎です
娘のいも子でしゅ
今回紹介するのはエマソン・エレクトリック(Emerson Electric, EMR)です。
収益性 (ストレスフリー度) | 17 / 20 点 |
安全性 (ストレスフリー度) | 17 / 20 点 |
効率性 (ストレスフリー&わくわく度) | 15 / 20 点 |
成長性 (わくわく度) | 12 / 20 点 |
株主還元性 (わくわく度) | 14 / 20 点 |
こんな人におすすめ!
- 配当重視の人
- 安定性重視の人
- 緩やかにでも確実な成長を求める人
こんな人におすすめしません!
- 急成長を求める人
- 握力弱めの人
- 割安銘柄を探している人
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Table of Contents
企業概要
エマソン・エレクトリックはアメリカのエンジニアリングのコングロマリットです。
世界中に200以上の製造拠点を持ち、80,000人以上の従業員を抱える巨大グローバル企業です。
事業内容は多岐にわたりますが、次の2つのビジネス・ユニットから構成されています。
- オートメーション・ソリューション
- コマーシャル&レジデンシャル・ソリューション
カタカナばっかりでよく分からないわよ、、、
それじゃあ、詳しく見ていきましょう。
オートメーション・ソリューションでは、ざっくり言うと自動車や化学製品、食品飲料などを製造する過程で必要となる製品サービスを提供しています。
例えば、自動車工場の自動組み立てマシンの制御装置やセンサー、溶接機器、化学工場の流体制御バルブや熱交換器、コンプレッサーなどを製造し、コストや品質に対する課題へのソリューションを提供しています。
コマーシャル&レジデンシャル・ソリューションでは、商業向けや個人向けの製品を製造しています。
例えば、空調・冷蔵システムやドリル・測量機器・掃除機などの業務用ツール、ビルの制御・管理システム、さらにディスポーザーや湯沸かし器などの住宅用製品などを製造しています。
上記で挙げたのはエマソン・エレクトリックのほんの一例にすぎず、本当に多くの事業を所有しています(詳しく知りたい方はエマソン・エレクトリックのサイトを見てください)。
そして、それぞれの事業が独自の経営スタイルを持っています。
コングロマリットによく見られるスタイルですね。
ITWがまさにそうだったわよね。
そんなエマソン・エレクトリックですが、さっそくデータを見ていきましょう。
データ分析
収益性・安全性・効率性・成長性・株主還元性の5つを指標を用いて評価していきます。
さて、まずは収益性から見ていきましょう。
収益性
売上高推移
2014年まではほぼ横ばいで、2015年と2016年に大きく下落しています。
この下落のタイミングで、エマソン・エレクトリックの事業をオートメーション・ソリューションとコマーシャル&レジデンシャル・ソリューションに分けて事業を再編した結果だと思われます。
大きく下落した後はまた緩やかな上昇に転じたので、ひとまずジリ貧ということではなく、下落も一過性のものだと判断できそうですね。
再編して利益率が向上していたら、それは効率化が成功したとも言えるから、次の各利益率はしっかり見ていきましょう。
粗利率・営業利益率
粗利率と営業利益率の推移ですが、まず粗利率は40%前後と、さすがはB to Bの製造業という高い水準です。
営業利益率についても、15~19%と、安定で比較的高水準かなぁと思います。
また、2015年から2016年にかけての事業再編の結果、ほんのり粗利率が上昇し、そして営業利益率はほんのちょっとだけ上昇しているように見えます。
事業再編の結果は何とも言えませんが、ひとまず安定性は抜群ですね。
売上高があんなに高かったのに、、、EPSは大丈夫かしら、、、。
EPS推移
一株当たりの純利益を表すEPSの推移ですが、多少波はあるものの、ここ10年はしっかりプラスで推移しています。
また、再編後一時落ち込みましたが、2018年以降は再編前の水準までしっかり戻しています。
EPSからも収益性は高く、また再編の効果は出ているようです。
利益率のほんのり上昇がEPSに影響を与えているのかしら。
いずれにせよ最終的にEPSで挽回していたら評価できるわね。
四半期データ
コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。
売上高も各利益もコロナ禍前後で大差はありません。
コロナ禍耐性は高いようです。
さすがはコングロマリットね。
営業キャッシュフロー推移
営業活動によるお金の出入りを示す営業キャッシュフローの推移ですが、ひとまず毎年プラスで推移しており、再編後に一時的に落ち込んだものの、また上昇に転じています。
キャッシュの面からも収益性は高いのかなぁという印象です。
再編についても、効果は徐々に表れている気がするわね。
採点
売上高は事業再編の結果一時的に落ち込んだものの、安定感の高い粗利率と営業利益率やEPSと営業キャッシュフローの回復ぶりを見ると、再編による収益性への好影響も見られ始めていますので、とてもいい感じですね。
ということで高評価の17点です。
財務安全性
次に財務安全性を評価していきます。
流動比率
流動資産÷流動負債で求められ、短期的な安全性指標である流動比率ですが、高ければ高いほど安全性が高いと評価され、一般的に100%を下回っていれば問題ありと評価されます。
過去10年100%を下回ったことはありませんし、最小でも100.7%です。
流動比率は問題なさそうです。
最近は上昇が続いているので、いい傾向ね。
当座比率
流動資産の中でもより現金化しやすい当座資産を流動負債で割った当座比率ですが、こちらも短期的な安全性を示し、高ければ高いほどよく、一般的に70%以下であれば問題ありと評価されます。
こちらも過去10年で70%を下回ることはありませんでした。
当座比率も問題なさそうです。
こちらも上昇傾向なのが好感を持てるわね。
固定比率
固定資産を自己資本で割った固定比率ですが、こちらは長期的な安定性の評価に用いられ、低ければ低いほどよく、100%下回れば安全と評価されます。
100%を下回るような過去10年ではありませんでした。
固定比率は高めのようですが、製造業ですから当然といえば当然です。
問題視するほどではなさそうね。
自己資本比率
こちらも長期安全性を評価する自己資本比率で、少なくとも30%以上は欲しく、70%以上あれば十分安全であると評価できます。
過去10年は30%を下回ることはありませんでしたが、近年は若干下落傾向のようです。
このまま下がり続ければ問題ありと評価されますが、今のところは大丈夫だと判断できそうです。
下がり続けないか要チェックね。
フリーキャッシュフロー推移
営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの合計から算出され、資金繰りから安全性を評価するフリーキャッシュフローの推移です。
フリーキャッシュフローも過去10年では毎年プラスで推移しています。
現金視点でも、安全性に問題があるとは今のところ言えなさそうです。
安全性は言うことなさそうね。
採点
若干評価が低かったのは固定比率のみで、これもそれほど問題があるとは言えず、後の指標は軒並みいい評価でしたので、高評価の17点です。
効率性
次に効率性を見ていきます。
ROE
自己資本(純資産)に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示すROEですが、アメリカ平均は16%前後だと言われています。
過去10年は毎年アメリカ平均を上回っています。
また近年は20%以上で推移しています。
ROEからは効率性が割と高いといえそうね。
総資本回転率
売上高を総資産で割って算出され、総資産からどれだけ効率的に売上を生み出したかを表す総資本回転率ですが、業種にはよりますが、1.0以上あれば評価できるようです。
2014年までは1.0以上でしたが、2015年以降は1.0を下回っています。
激低ということではありませんね、まずまずではないでしょうか。
2020年までは上昇傾向だったし、またしばらくすると1.0に近づきそうな気配ね。
採点
総資本回転率は悪いわけではありませんし、ROEもまずまずといったところですので、こちらも高評価の15点です。
成長性
次に成長性を見ていきます。
売上高増加率
2014年までは横ばい傾向で、事業再編で2016年はかなり下落していますが、その後はコロナ禍まで上昇傾向が続いていました。
コングロマリットなので、2014年までは低成長でしたが、事業再編後はよく成長しているように見えます。
2021年と2022年のコンセンサス予想でも2018年と2019年並みの成長をするという見方が優勢のようで、期待されているみたいね。
営業利益増加率
営業利益の増加率はマイナス傾向の方が多かったようです。
事業再編後、若干の改善はみられています。
まぁそうなんだけど、営業利益の増加率はあんまりパッとはしないわね。
EPS増加率
EPS増加率は波があります。
増加減少の傾向の把握が難しいです。
EPSを見る限りでは高成長とは言えませんね。
ただ、コンセンサス予想では2021年と2022年はプラスで推移するという見方が強いようね。
採点
全体的には傾向をつかむのが難しいですが、売上高もEPSもコンセンサス予想では成長する見方が強いようですし、近年では悪くない傾向が続いています。
よってちょっとだけ高評価の12点です。
株主還元性
続いては株主還元について見ていきましょう。
一株当たりの配当金と配当利回り
まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。
過去10年で、事業再編の難しい時期においても減配することはありませんでした。
また、配当利回りも2%以上で推移しており、比較的高配当と言えそうです。
配当的には申し分なさそうです。
配当を重視している姿勢がみられるわね。
配当性向
生み出した利益の中からどれだけ配当にお金を回しているかを表す配当性向(%)は、バランスが大事で、高すぎても無理して配当を出しているという評価になり、低すぎても、配当を軽視しているという評価になります。
全体的に若干高めですが、100%を上回ることはありませんでした。
配当重視の姿勢が見て取れます。
100%を超えない程度でやりくりしているところが好感を持てるわね。
株価
波はあるもののじわじわと上昇しているようです。
長期ホールドにはいいかもしれませんね。
ただ、激しく下落する場面もあるから、握力が求められるわね。
PER
2021年1月5日時点でのPER(割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ平均は25倍台)は24倍と、割高とも割安とも言えない状況です。
ベータ値
株式市場全体との相関関係を示すベータ値ですが、エマソン・エレクトリックは1.57です。
ベータ値は1だと市場全体と同じ動きをし、1以上だと市場が上昇相場では株価を市場平均より大きく上げ、下落相場だと逆に市場平均より下がる傾向にあると評価されます。
0だと市場には関係なく株価が動き、マイナスだと市場全体とは逆の動きを見せるということになります。
エマソン・エレクトリックの1.57は市場より激しく動くということを示しています。
採点
配当はいい感じですし、株価も長期的に上昇基調にありますので、そこそこ高評価の14点です。
総評
コングロマリットならではの安定感とその中でも近年の事業再編による緩やかな成長も感じられて、非常にバランスが取れた投資先ではないでしょうか。
配当も重視しているようですので、長期でホールドするのはありかなぁと思います。
ただし、ベータ値が高いので下落局面でも長期的な視点からホールドし続けられる握力が求められそうです。
とはいえ、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。
評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。
なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。
That’s all !!
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