【軍事コングロマリット】安定感が半端ないジェネラル・ダイナミクス(GD)

こんにちは。

いも次郎です

娘のいも子でしゅ


今回紹介するのはジェネラル・ダイナミクス(General Dynamics Corp, GD)です。

収益性
(ストレスフリー度)
15 / 20 点
安全性
(ストレスフリー度)
10 / 20 点
効率性
(ストレスフリー&わくわく度)
11 / 20 点
成長性
(わくわく度)
11 / 20 点
株主還元性
(わくわく度)
11 / 20 点
あくまで主観なので、最終的にはご自身で評価してください


こんな人におすすめ!

  • 長期投資家
  • インカムゲイン派
  • 安定感重視の人


こんな人におすすめしません!

  • 短中期投資家
  • 成長株に投資したい人
  • 軍事産業には投資したくない人


   Table of Contents

企業概要

ジェネラル・ダイナミクスはアメリカの重機械コングロマリットです。

主力は軍事及び航空宇宙産業で、次のような事業を展開しています。

  • 航空機 (戦闘機F-16など)
  • 船舶 (駆逐艦、原子力潜水艦など)
  • ミサイルシステム (スティンガー、トマホークミサイルなど)
  • 戦闘システム (M1エイブラムス主力戦車、装甲車、自走榴弾砲、戦闘支援システムなど)
  • 情報システム・テクノロジー (軍統制情報技術、医療情報技術、航空管制・支援技術など)
  • ロケット (アトラスロケットなど)
  • 航空宇宙 (ビジネスジェットの製造、販売、保守管理サービス、チャーターなど)


世界最強のアメリカ軍を支えている企業のようです。

アメリカが軍事大国であり続ける限りは安泰そうね。


特に情報システム・テクノロジーは会社の収益の34%を占めており、この分野は今後も順調に伸びていきそうです。


世界は物理的戦闘のない戦争をバーチャル世界で繰り広げているということも言われていますので、この分野のますますの成長が期待できそうです。

まさにハイテクコングロマリットという感じね。

さらに今後成長が期待できる宇宙関係の事業もありますし、コングロマリットの中では高成長が期待できそうな会社ですね。


そんなジェネラル・ダイナミクスですが、さっそくデータを見ていきましょう。


データ分析

収益性・安全性・効率性・成長性・株主還元性の5つを指標を用いて評価していきます。

さて、まずは収益性から見ていきましょう。

収益性

売上高推移

売上高の推移ですが、大きく減少することはあまりないようです。

また、2018年には売上高が伸びています。

これは、米国政府へのITサービスプロバイダであったCSRAを買収したためであると考えられます。

ITが収益の柱であるジェネラルダイナミクスにとっては鬼に金棒の買収だったようですね。


コングロマリットの安定性が前面に出ていますね。

売上高が安定している分、収益性には期待できそうね。


粗利率・営業利益率

粗利率と営業利益率の推移ですが、粗利率は低めで原価が高いことが分かります。

営業利益率は高くも低くもなく、また波もなく安定していることが分かります。


売上高が安定して、営業利益率もそこそこの水準で安定しているので、収益性は問題なさそうですね。

さすがコングロマリットというべきかしらね。


EPS推移

一株当たりの純利益を表すEPSですが、2012年を除けばプラスで推移しており、ここ数年は上昇傾向です。


2012年は営業外損失が膨らんだのでしょうか。
ただ、ここ数年の傾向は非常にいいですね。

コングロマリットでここまで伸びているのは評価できるわね。


四半期データ

コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。

さすがに2020年3月は売上高を落としていますが、その後は順調に回復しています。

また、粗利・営業利益・純利益のすべてがあまりダメージを受けていないように見受けられます。


軍事産業でコングロマリットなので、コロナ禍なんてほとんど関係なさそうですね。

そうね、コロナ禍耐性は高めね。


営業キャッシュフロー推移

営業活動によるお金の出入りを示す営業キャッシュフローの推移ですが、こちらは多少波があるものの、ここ10年はプラスで推移しています。


2020年はむしろここ数年で最高の水準に肉薄するほどです。

キャッシュ視点でも収益性には問題なさそうです。


採点

売上高・営業利益率が安定しており、コロナ禍耐性も高く、営業キャッシュフローもプラスで安定しています。

EPSも2012年に一時的にマイナスとなっているものの、ここ数年は増加傾向です。

よって収益性は十分ありますので、高評価の15点です。


財務安全性

次に財務安全性を評価していきます。

流動比率

流動資産÷流動負債で求められ、短期的な安全性指標である流動比率ですが、高ければ高いほど安全性が高いと評価され、一般的に100%を下回っていれば問題ありと評価されます。

ここ10年で100%を下回っていたことはないようです。


高いという感じではありませんが、問題もなさそうです。


当座比率

流動資産の中でもより現金化しやすい当座資産を流動負債で割った当座比率ですが、こちらも短期的な安全性を示し、高ければ高いほどよく、一般的に70%以下であれば問題ありと評価されます。

2014年から2016年まで問題ありの水準でしたが、ここ数年は水準を上げています。


当座比率は若干心許ないですね。

そうね、波があるのも気になるわね。


固定比率

 固定資産を自己資本で割った固定比率ですが、こちらは長期的な安定性の評価に用いられ、低ければ低いほどよく、100%下回れば安全と評価されます。

ここ10年では100%を下回る年はありませんでした。


工場や造船所を抱えていますから、当然といえば当然ですね。

むしろ重工業の中では低い方なんじゃない?


自己資本比率

こちらも長期安全性を評価する自己資本比率で、少なくとも30%以上は欲しく、70%以上あれば十分安全であると評価できます。

おおむね30%前後で推移しています。


若干低く感じますが、問題視するほどではないかなぁという感じですね。


フリーキャッシュフロー推移

営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの合計から算出され、資金繰りから安全性を評価するフリーキャッシュフローの推移です。

この10年はプラスで推移しております。


キャッシュフローからは安全性には問題はなさそうです。

逆に言うと投資にはあんまりお金を使っていないようね。


採点

流動比率・フリーキャッシュフローは問題なく、固定比率も重工業なので問題視するほど高いわけではありません。

ただ、自己資本比率は若干低めで、当座比率は波があり急激に落ち込むこともありました。

よって、評価できる部分もできない部分もありましたので、中立の10点です。


効率性

次に効率性を見ていきます。

ROE

自己資本(純資産)に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示すROEですが、アメリカ平均は16%前後だと言われています。

EPSがマイナスだった2012年を除けばアメリカ平均より高い水準で推移しています。


ROEはいい感じですね。

コングロマリットでも意外と効率性が高い企業が多いのね。


総資本回転率

売上高を総資産で割って算出され、総資産からどれだけ効率的に売上を生み出したかを表す総資本回転率ですが、業種にはよりますが、1.0以上あれば評価できるようです。

こちらはこの10年は1.0を下回っています。


自己資本比率が低めなので、ROEは高く、総資本回転率は低いという状況のようです。

まぁかなり低いということでもないけどね。


採点

総資本回転率は若干低いものの、ROEは高水準ですので、少し高評価の11点です。


成長性

次に成長性を見ていきます。

売上高増加率

ほぼ横ばいで推移しており、2018年には少し伸びています。


売上高は高成長というより安定ですね。

この辺りはコングロマリットね。


営業利益増加率

営業利益増加率についても、プラスとマイナスの間を行ったり来たりです。


営業利益も横ばいという感じですね。

こちらもさすがにコングロマリットね。


EPS増加率

EPSの増加率ですが、こちらはプラスの年が多いようです。


EPSは増加傾向ですので、営業外損益が上向いてきている模様です。

成長というより効率化が進んでいるという感じね。


採点

ほぼすべての指標が横ばいを示しており、EPSは増加傾向にあり、ほぼほぼ安定、ほんのり成長という感じなので、少し高評価の11点です。


株主還元性

続いては株主還元について見ていきましょう。

一株当たりの配当金と配当利回り

まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。

2013年は減配していますが、その後は順調に増配を続け、さらに利回りはそこそこ高水準です。


配当は悪くないですね。

安定していて、配当が高水準なら言うことないわね。


配当性向

生み出した利益の中からどれだけ配当にお金を回しているかを表す配当性向(%)は、バランスが大事で、高すぎても無理して配当を出しているという評価になり、低すぎても、配当を軽視しているという評価になります。

水準的には30%前後とバランスが取れています。


配当に関してはかなり評価できますね。

今後も安定して配当が出そうね。


株価

株価は2018年を頂点とした山型を描いています。


株価の推移はいいとは言えませんね。

長い目で見れば緩やかに伸びている感じだけどね。


PER

2021年2月15日時点でのPER(割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ平均は25倍台)は15倍程度と若干割安です。


採点

増配傾向にあることと、利回りは高く、配当性向もバランスがいいので、配当は評価できます。

ただ、株価は長期的には上昇していますが、中期的にはあまりイケてませんので、こちらもやや高評価の11点です。


総評

安定感が高く、長期で保有するにはいい銘柄のようですが、高成長はあまり望めませんので短期間で大きく儲けたいという方には向いていないかもしれません。


ただ、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。

評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。


なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。


That’s all !!


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