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こんにちは。
いも次郎です
娘のいも子でしゅ
今回紹介するのはイリノイ・ツール・ワークス(Illinois Tool Works Inc, ITW)です。
利益安定性 (ストレスフリー度) | 8 / 10 点 |
財務安全性 (ストレスフリー度) | 5 / 10 点 |
株主還元性 (わくわく度) | 9 / 10 点 |
成長性 (わくわく度) | 6 / 10 点 |
こんな人におすすめ!
- インカムゲインもキャピタルゲインも両方ほしい人
- 長期投資家
- 確たるビジネスモデルで成長している銘柄に投資したい人
こんな人におすすめしません!
- グロース株投資家
- 波乗り投資家
- 自己資本比率を重視する人
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Table of Contents
企業概要
イリノイ・ツール・ワークスはアメリカの機械・工業製品メーカーです。
イリノイ・ツール・ワークスは多くのブランド、子会社を抱えており、製品も多種多様です。
製品セグメントは次の通りです。
- 自動車OEM
(自動車用内外装部品、パワートレインおよびブレーキシステムなど。全収益の22%を占める) - テスト・測定・電子機器
(全収益の15%を占める) - 食品機器
(飲食店向けキッチン、冷蔵庫、オーブンなど。全収益の15%を占める) - ポリマーと流体
(発電機、自動車、航空宇宙、建設用などに用いられる特殊な接着剤やコーティング剤、潤滑剤、添加剤、洗浄剤など。全収益の15%を占める) - 溶接機械
(全収益の12%を占める) - 建設機械
(電動ドリルなど。全収益の11%を占める) - 特殊製品
(パッケージング製品や倉庫の自動管理機器、医療用消耗品、航空機の地上支援機器など。全収益の13%を占める)
本当に様々な製品を製造しているようですね。安定感がありそうです。
逆に、ヒット商品を生み出して業績爆上がりみたいな減少は期待できないわね。
イリノイ・ツール・ワークスは次の3つのビジネスモデルを軸に成長しています。
- 80/20 Front to Back Process
収益の80%を生み出す20%の顧客に焦点を合わせる - Customer Back Innovation
研究開発によるイノベーションではなく、顧客の洞察によるイノベーションを目指す - 分散型の企業家文化
各部門が中小企業のように意思決定を行い、柔軟なアプローチを行う
つまり、顧客中心・事業の分散化・選択と集中といったビジネスモデルを具体的に実践しているわけです。
上記のビジネスモデルにより、高い営業利益率を実現しているようです。
僕はこういう確たるモデルを持っている企業には好感が持てますね。
成長の仕組みがイメージしやすいもんね。
従業員はおよそ45,000人、世界約53カ国で事業を展開しています。
創立は1912年で、積極的な買収活動により現在のような巨大企業へと成長しました。
そんなイリノイ・ツール・ワークスですが、さっそくデータを見ていきましょう。
データ分析
さて、まずは損益計算書を見ていきます。
損益計算書(単位:ドル)
毎年して純利益を生み出しているようです。
製造業なので原価高めで、営業費用は押さえられています。
営業外費用・収入がほとんどないのが特徴ですね。
本業がいかに安定しているかがよくわかるわね。
四半期データ
コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。
コロナ禍ですべての数字が減少していますが、9月には盛り返しています。
コロナ禍の影響は多少あるようですが、耐性は高めのようです。
しかし、きれいな損益計算書ね。
売上高推移(ドル)
売上高の推移ですが、2018年までは上昇傾向でしたが、2019年は若干落ち込んでいます。
増減はあまりないので、安定しているということは言えますね。
企業として安心感があるわね。
営業利益率(%)
営業利益率の推移ですが、こちらもほぼ横ばいの安定飛行です。
水準自体もかなり高いですね。
概要で紹介した通りの安定高水準ね。
有言実行しているところが好感を持てるわね。
EPS(ドル/株)
一株当たりの純利益を表すEPSですが、こちらは若干波があるものの上昇傾向と評価できそうです。
ここまで安定していると、長期投資には非常にいいと思いますね。
短期投資家にとっては全く面白みがなさそうね。
株主還元
続いては株主還元について見ていきましょう。
まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。
ここ数年は増配が続いておりますが、利回りはそこそこといったところでしょうか。
配当重視の人には物足りないかもしれませんね。
ただ、配当ばっかりに目が行くのもどうかとは思うわよ。
生み出した利益の中からどれだけ配当にお金を回しているかを表す配当性向(%)も少し見てみましょう。
水準自体は少し高めで、上昇傾向が続いています。
配当に対する姿勢は評価できますが、上昇傾向はおさまってほしいですね。
成長が配当の伸びに追いついていないということだもんね。増配が止まるかもね。
またイリノイ・ツール・ワークスはBuyback(自社株買い)をすることでも株主還元しています。
Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。
流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。
Buybackを含めた利回りは次の通りです。
Buybackもそこそこ行っているようです。
配当もBuybackもバランスよく行って株主に還元しているという感じですね。
株主還元にはそこそこ気を使っているようね。
ただし、Buybackしたからと言って株価が順調に上がるわけではありませんから、ここで株価の推移も見てみましょう。
株価
波はあるものの、総じて上昇傾向といったところでしょうか。
利回りがそこそこで、これだけ株価が上昇すれば十分ですね。
いや、十分どころか、かなり凄いんじゃない!?
なお、2021年1月5日時点でのPER(割安度合いの指標。低ければ低いほど割安で、アメリカ平均は25倍台)は29倍ほどでほぼ適正価格、若干高めという感じです。
貸借対照表(単位:ドル)
次に貸借対照表を見ていきましょう。
機械メーカーなので、工場などで固定資産がが多めになっています。
流動比率(=流動資産÷流動負債)は概ね200%以上はあります。
流動比率は十分高いですから、短期的な安全性は問題なさそうです。
純資産の額が減少傾向なのは気になるわね。。。
自己資本比率(%)
自己資本比率の推移については、減少傾向が続いてます。
20%以下にはなってほしくないですね。ここが踏ん張りどころかと。。。
減少傾向が続いているから、止められるかしらね。。。
利益余剰金
純資産の内の利益余剰金(ざっくり言うと儲けて貯めたお金)の推移は一転して上昇傾向です。
あれだけ利益を安定して出していますから、当然といえば当然ですね。
逆にこれが増えていなければ、イタい銘柄確定だったわね。
ROE(%)
自社の純資産からどれだけの利益を生んでいるか、つまりいかに効率よく利益を生んでいるかを表すROEですが、こちらは上昇傾向です。
自己資本比率が下がっているというのもありますが、自己資本比率が比較的高かった2015年でも30%とアメリカ平均と言われている16%を大きく上回っています。
「効率」を売りにしているだけあるわね。
キャッシュフロー(単位:ドル)
最後にキャッシュフローを見ていきましょう。
毎年営業キャッシュフローを生み出しており、額も増え続けています。
本業が安定して成長しているのが伺えます。
投資にそこまでお金をかけていないのは、研究開発じゃなくてCustomer Back Innovationで成長するというビジネスモデルの賜物ね。
フリーキャッシュフロー
営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを足したフリーキャッシュフロー(厳密な計算方法もあるようですが、今回は割愛します)の推移ですが、毎年安定してプラスで推移しています。
キャッシュフローも問題なさそうですね。
採点
データから10点満点で利益安定性、財務安全性、株主還元性、成長性の4項目を評価します。
利益安定性については、売上高は安定しており、営業利益率・ROEは高水準を維持しているので効率性も問題なく、EPSも上昇傾向ですので、高評価の8点です。
財務安全性については、流動比率は200%以上なので短期的な安全性は問題なさそうですが、自己資本比率が高くなく、さらに減少傾向ですので、長期的には疑問符が残るため、中立の5点です。
株主還元性については、配当利回りがそこそこ高く、それでいて株価も右肩上がりですので、いも次郎好みのかなり高評価の9点です。
最後に成長性ですが、売上高は伸びていませんが、EPSが上昇傾向ですし、ビジネスモデルがしっかりしていることもあり、急激に伸びることはないでしょうか、緩やかに成長を続けそうなので、ちょっと高評価の6点です。
今回は高評価でしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。
評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。
なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。
That’s all !!
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