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こんにちは。
いも次郎です。
今回紹介するのはゴールドマン・サックス(Goldman Sachs Group Inc, GS)です。
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Table of Contents
企業概要
ゴールドマン・サックスはアメリカの投資銀行および金融サービス企業です。
投資銀行事業の収入では世界最大規模を誇ります。
事業の柱は下の4つです。
- 投資銀行部門
- グローバルマーケット部門
- 資産管理部門
- リテールバンキングとウェルスマネジメント部門
投資銀行部門ではM&Aや買収防衛策、投資等のアドバイスを行うファイナンシャルアドバイザリーや、資金調達や社債の引受けを行っています。
グローバルマーケット部門では株や債券・金などのコモディティや通貨・不動産投資などを出資者を募って投資したり、自己資本の中から投資を行っています。
資産管理部門では、個人や企業・組織に対して投資アドバイスやプランニングを行っています。
最後にリテーリングバンクとウェルスマネジメント部門では、中小企業向けや富裕層向けに資産の管理やローンを提供しています。
銀行の中でも投資に主眼が置かれているイメージですね。
1862年に行商人であったマーカス・ゴールドマンによって創立されました。
のちに彼の甥のサミュエル・サックスが加わり、ゴールドマン・サックスという社名が採用されるようになります。
最初はコマーシャルペーパー(無担保の約束手形)事業で勢力を拡大し、次第に投資事業全般に参入していきます。
1929年のウォール街大暴落や2008年のリーマンショックなど、数々の逆境を乗り越えつつ、他の大企業と同様に企業買収を繰り返しながら、大きく成長を遂げてきました。
そんなゴールドマン・サックスですが、さっそくデータを見ていきましょう。
データ分析
さて、まずは損益計算書を見ていきます。
損益計算書(単位:ドル)
利息外の収入がほとんどですね。
以前分析した投資銀行のバンク・オブ・ニューヨーク・メロンに形は似ていますが、ゴールドマン・サックスはより利息外収入が多いようです。
なので、ゴールドマン・サックスはより投資銀行寄りのポジションのようです。
四半期データ
コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。
コロナ禍で若干数字を下げていましたが、コロナか以前の水準まで戻っています。
コロナ禍の影響はあまりなさそうです。
むしろ、コロナ禍に対する経済対策で各国中央銀行が量的緩和政策をとり、マネーが投資に大量流入する事態が続いていましたから、むしろ投資銀行のゴールドマン・サックスには追い風になっているようにも見えます。
売上高推移(ドル)
売上高の推移ですが、こちらは横ばい傾向で比較的安定しています。
利益率(%)
税引き前の利益率の推移ですが、こちらは若干動きがみられます。
利息以外の費用が大きく動くみたいです。
それでも水準自体は十分高いですから、問題はなさそうです。
EPS(ドル/株)
一株当たりの純利益を表すEPSですが、これまた上のグラフとは異なる動きを見せています。
税金もがっつり取られているようですね。
ただ、若干上昇傾向のようにも見えます。
株主還元
続いては株主還元について見ていきましょう。
まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。
ここ数年は増配が続いていますが、利回り自体は今まで分析してきた銀行並みかやや低めといったところです。
生み出した利益の中からどれだけ配当にお金を回しているかを表す配当性向(%)も少し見てみましょう。
高い水準ではないですね。
配当にはあまり力を入れていない様子がうかがえます。
ただゴールドマン・サックスはBuyback(自社株買い)をすることでも株主還元しています。
Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。
流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。
Buybackを含めた利回りは次の通りです。
BuyBackにはかなり力を入れているようです。
ただし、Buybackしたからと言って株価が順調に上がるわけではありませんから、ここで株価の推移も見てみましょう。
株価
何とも評価しづらい動きを見せています。
ここ数年は浮き沈みが激しく、若干ストレスフルな値動きです。
僕みたいなチキン投資家にはあんまりおすすめできないですね。。。
貸借対照表(単位:ドル)
次に貸借対照表を見ていきましょう。
伝統的な銀行に比べると預金とローンの割合がかなり低いです。
ここからも投資銀行としての色が強いことが分かります。
自己資本比率(%)
自己資本比率については、10%前後と一般的には低い水準ですが、他の銀行も同じような水準なので、銀行業の中では特段悪くはない水準のようです。
純資産の額は若干増加傾向でしたので、全体のボリュームが大きくなってきているのでしょうかね。
利益余剰金
純資産の内の利益余剰金(ざっくり言うと儲けて貯めたお金)の推移ですが、こちらも上昇傾向で、財務的には問題なさそうです。
ROE(%)
自社の純資産からどれだけの利益を生んでいるか、つまりいかに効率よく利益を生んでいるかを表すROEですが、増加傾向なのは好感を持てますね。
水準自体は他の銀行とそこまで変わりませんから、特段評価できるというわけではありません。
今後の推移に期待というところでしょうか。
キャッシュフロー(単位:ドル)
最後にキャッシュフローを見ていきましょう。
2017年は営業キャッシュフローがマイナスでしたが、銀行の営業キャッシュフローは預金の出し入れやローンの貸し戻しの動きも含まれるので、必ずしも本業で儲けが出ていないということにはならないようです。
ただ、ゴールドマン・サックスは投資銀行色が濃いので、無視はできないかなぁという感じです(あんまり好ましくないという意味で)。
それにしてもキャッシュフローの動きに比べて期首期末の現金がかなりありますね。
現金がたっぷりあって安心ではありますが、もう少しお金使ってもいいと思うんですがね。。。
結論
データから10点満点で下記の4項目を評価します。
利益安定性 (ストレスフリー度) | 7 / 10 点 |
財務健全性 (ストレスフリー度) | 6 / 10 点 |
株主還元性 (わくわく度) | 2 / 10 点 |
成長性 (わくわく度) | 6 / 10 点 |
今回は評価が難しかったです。
利益安定性については、利益率、売上高、EPS、ROEのすべてにおいて他の銀行と遜色なく、かといって抜きんでてるわけではないので、他の銀行と同水準の7点を付けました。
財務健全性についても、自己資本比率は他の銀行と同水準で安定しており、利益余剰金も上昇傾向ですから、これまた他の銀行と同水準の6点を付けました。
株主還元性については、配当利回り・配当性向が低めで、株価の推移もストレスフルなので、辛口の2点です。
最後に成長性ですが、金融緩和政策の追い風を受けて投資市場は成長していきそうな気配ですが、一方ではキャピタルゲイン・インカムゲイン増税の話も見え隠れしていますので、正直分かりません、、、ひとまず斜陽産業でないのは確かだと思うので期待も込めて6点です。
今回は評価が難しかったですが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。
評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。
なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。
That’s all !!
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