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こんにちは。
いも次郎です。
今回紹介するのはS&P500に採用されたテスラ(Tesla Inc, TSLA)です。
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Table of Contents
企業概要
テスラは電気自動車を製造・販売する自動車メーカーです。
電気自動車はエネルギー効率がよく、有害排出ガスも発生せず、騒音もガソリン車に比べてかなり少ないためクリーンな乗り物として、数十年前から注目されていました。
最初に注目されてたのはオイルショックの時です。
オイルショックによりガソリン価格が高騰し、比較的安定して供給される電気で動く電気自動車へ期待が向けられました。
また、このころ大気汚染も深刻になっていましたから、不安定なガソリン価格と大気汚染の問題を解決してくれる救世主として電気自動車は注目を集めていました。
ところが、電気自動車には当時大きな問題が存在していました。
パワーと航続距離の問題です。
上記の問題をクリアするには大容量のバッテリーと効率的なエネルギー交換装置が必要ですが、当時は電気自動車としての要件をクリアするようなバッテリーや装置は存在しませんでした。
さらにオイルショックの嵐が収まったことと、排気ガス洗浄性能の向上が図られたため、電気自動車の普及の芽は摘まれていきました。
その後、環境配慮規制などの法律も制定され、電気自動車への追い風が吹くこともありましたが、そのたびに技術的な問題とガソリン車の性能向上のため、普及することはありませんでした。
2000年代に入り、環境問題、特に地球温暖化に対する関心が強まってきました。
そして、リチウムイオン電池の登場とエネルギー交換技術の発展によりいよいよ電気自動車の普及が現実味を帯びてきました。
そんな中表れたのがテスラです。
2004年にPaypalの共同創業者であるイーロン・マスクがテスラを立ち上げます。
テスラは投資家からの出資を募りますが、出資者の中にはGoogleの共同創業者のセルゲイ・ブリンやラリー・ペイジ、eBayの元社長であるジェフリー・スコールなど、ITの巨星たちがいました。
また、JPモルガン・チェース傘下のファンドなど、そうそうたるメンバーがテスラに投資しました。
創業から4年後の2008年にはテスラの生産モデル第一号のテスラ・ロードスターが誕生しました。
4年で生産体制を確立したのですから、大したものだと思います。
その後セダン型やSUV、廉価版モデルなど複数モデルの生産を開始します。
これらテスラが生み出してきたモデルは電気自動車の「加速が遅い」「航続距離が短い」などのイメージを一掃しました。
もう10年近く前ですが、日本でも電気自動車が開発され、いも次郎も開発直後ぐらいに電気自動車に試乗する機会があったのですが、めちゃめちゃ静かなのですが、正直加速性能は最悪だった記憶があります。
また、社内には大型タッチパネルなどの今までの自動車にはなかった装備を先駆けて装備し、さらに完全自動運転の実用化など、電気自動車のイメージを一新するだけではなく、未来の自動車をたった数年で生産してしまったのです。
現在電気駆動のトレーラー牽引車など新たな製品も開発中とのことです。
トレーラーで自動運転が実現できたら運転手の疲労軽減や物流の効率化が実現できるかもしれませんから、世界を変える可能性を秘めています。
なお、テスラの社名は交流電気方式やテスラコイルなどの数々の電気に関する発明をしたニコラ・テスラに由来するのですが、ニコラというEVトラックを開発している会社も存在します。
ニコラ・テスラは現在引っ張りだこのようです。
テスラに話を戻しますが、バイデンがすんなり大統領になった場合、環境配慮を公約にしていますから、テスラにとっては追い風になる可能性は高いです。
そんな期待値が高いテスラですが、さっそくデータを見ていきましょう。
データ分析
さて、まずは損益計算書を見ていきます。
損益計算書(単位:ドル)
ここ5年は黒字化が達成できていないようですが、着実に赤字の割合が減って生きていることが分かります。
売上原価は高めですが、同業のGMも原価激高なので、まぁこんなものなのでしょう。
四半期データ
コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。
コロナ禍の影響がないわけではなさそうですが、2020年は黒字が期待できそうな推移です。
これは2020年の決算が楽しみです。
売上高推移(ドル)
売上高の推移ですが、この5年で5倍以上伸ばしています。
今まで分析した企業でもここまでの伸びは見たことがありませんね。
営業利益率(%)
営業利益率の推移も、着実によくなっています。
原価がかなり高いですから、売上を伸ばすことで営業費用の割合を減少させて営業利益率を向上させています。
つまり、安定した利益にはもう人段階売上を伸ばす必要がありそうです。
あと一歩という感じです。
EPS(ドル/株)
一株当たりの純利益を表すEPSですが、当然純利益が赤字なのでこのようなイケていない推移です。
早く黒字化を達成して株主ウハウハになるのを待つばかりです。
株主還元
続いては株主還元について見ていきましょう。
まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)ですが、他のハイテクスタートアップと同様に無配ですね。
イーロン・マスクの性格上、今後もなんとなく配当には期待できなさそうです。
では、会社の成長による株価の上昇で還元してもらいましょう!っということで、株価の推移を見てみます。
株価
イーロン・マスクが打ち上げたロケットのように急上昇しています。
いも次郎もグロース枠としてテスラ株を持っているのですが、爆増っぷりにちょっとビビッています。
貸借対照表(単位:ドル)
次に貸借対照表を見ていきましょう。
やはり自動車メーカーなので固定資産は多めです。
2017年と2018年の流動比率(=流動資産÷流動負債)が100%を下回っている(つまり、短期的に現金がショートする恐れがある)のが気にはなりましたが、2019年は100%以上に持ち直しています。
今後100%以上を安定して維持できるか、よく見ていく必要がありそうです。
自己資本比率(%)
自己資本比率は高くはないですが、まぁ許容範囲には全然いると思います。
額自体も増えていますし、問題ないと思います。
ROE(%)
自社の純資産からどれだけの利益を生んでいるか、つまりいかに効率よく利益を生んでいるかを表すROEですが、2019年まで赤字だったので、とりあえず黒字化してからどのような動きを見せるか注目していけばいいと思います。
キャッシュフロー(単位:ドル)
最後にキャッシュフローを見ていきましょう。
2017年までは営業キャッシュフローでさえもマイナスでしたが、ようやく本業で現金を生み出すことができるようになってきています。
そして予想通りの投資に対するお金のかけ方です。
ひとまずキャッシュフローでテスラが沈むということは今のところなさそうです。
結論
データから10点満点で下記の4項目を評価します。
利益安定性 (ストレスフリー度) | 4 / 10 点 |
財務健全性 (ストレスフリー度) | 5 / 10 点 |
株主還元性 (わくわく度) | 8 / 10 点 |
成長性 (わくわく度) | 10 / 10 点 |
今回は高評価でした。
利益安定性については、とりあえず純損失出してましたので、これまでのデータではいい評価はできませんが、ひとまず辛口の4点を付けますが、四半期データから黒字化が期待できますから、一気に評価爆増の可能性もあります。
財務健全性については、流動比率が100%を下回ることもありましたが、2019年には100%を超えましたし、今後も安定化する可能性は大いにありますので、ひとまず中立の5点を付けました。
当然これも評価爆上げの可能性はあります。
株主還元性については、いも次郎の投資成績を押し上げてくれているので、低評価などできるわけもなく、8点です。
最後に成長性ですが、売上高の爆増や黒字化目前というデータの裏付けもありますし、バイデンが大統領になれば間違いなく追い風になりますから、最高評価の10点です。
今回は高評価でしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。
評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。
なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。
That’s all !!
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