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こんにちは。
いも次郎です。
今回紹介するのはバイアコムCBS(Viacom CBS Inc, VIAC )です。
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Table of Contents
企業概要
バイアコムCBSはアメリカのメディア・コングロマリットです。
アメリカ3大ネットワークのCBSをかかえ、ケーブルテレビ事業や衛星放送事業、傘下パラマウント映画で映画事業も展開しています。
バイアコムCBSはアメリカのみならず、世界中にネットワークを持ち、現在では約160か国で7億人の視聴者を抱えています。
バイアコムCBSはの歴史は古く、ラジオ放送局として1927年に前身の会社が誕生しました。
もともとはUnited Independent Broadcastersという社名だったようですが、経営難に陥った際にコロンビアレコードがこの会社を救済し、こののちにColumbia Broadcast Systems(CBS)に名前が変わりました。
テレビの放送自体は1930年から始まったようです。
その後1952年に番組放映権販売を担当するCBSフィルムズを設立し、その後この会社がバイアコムと改名しました。
その後、テレビネットワークが放映権販売の会社を所有することを規制する法律が制定され、CBSとバイアコムは1971年に分裂します。
その後この規制が撤廃され、2000年には再統合しますが、2006年にふたたび分裂します。
そして2019年にふたたび統合されました。
現在はニューヨークのマンハッタンに本社を構えています。
ちなみに、バイアコムCBSの株式は議決権のあるClass A(VIACA)と議決権のないClass B(VIAC)の2種類存在します。
この議決権の有無の話はアルファベットの分析の時に少し取り上げましたので、参考にしてください。
そんなバイアコムCBSですが、さっそくデータを見ていきましょう。
データ分析
さて、まずは損益計算書を見ていきます。
損益計算書(単位:ドル)
まず毎年しっかり純利益を出している点は評価できます。
売上原価が高めですね。
製作費等にお金がかかるでしょうから、なんとなくイメージがつきますね。
年によって形が激変していることもありませんし、ひとまず安定した利益を生み出す体質が出来上がっていると言えそうです。
コロナ禍の影響を見るために四半期データも見てみましょう。
2020年6月29日のデータは前年に比べてむしろ良くなっているようです。
コロナ禍の経営に与える影響は心配しなくてよさそうです。
なお、年末にかけて売り上げが爆増していますが、年末はテレビ業界にとって書き入れ時のようですね。
売上高推移(ドル)
売上高の推移ですが、2019年に急上昇するまではほぼ横ばいですね。
2019年にバイアコムとCBSの合流がありましたから、その影響が出ているのでしょうか。
営業利益率(%)
営業利益率ですが、2019年に若干減少しましたが、それでも高水準を維持しています。
ちなみに日本テレビの営業利益率は10%前後を推移していますので、バイアコムCBSの営業利益率は高いと言えるのではないでしょうか。
EPS(ドル/株)
一株当たりの純利益を表すEPSですが、2017年を境にEPSが増加しています。
総合して見ると上昇傾向かなぁと思いますので、投資家的には評価できそうです。
株主還元
続いては株主還元について見ていきましょう。
まずは一株当たりの配当金(ドル)と配当利回り(%)です。
まず配当ですが、増配傾向が続いており、利回りもそこそこですね。
どちらも動きがそれほど激しくありませんので、株価も安定していそうですね。
配当性向も少し見てみましょう。
配当性向は正直高くはないですね。
配当性向を見る限りでは、もう少し配当にお金を回せるんではないかなぁと思いますね。
ただ、その分株価が上向いているのであればいいのですが、、、株価は後で見ましょう。
ただバイアコムCBSはBuyback(自社株買い)をすることでも株主還元しています。
Buyback(自社株買い)とは文字通り自社の株を買い戻すことで、市場に流通している株式数を減少させます。
流通している株数が減少すれば一株当たりの価値が相対的に高まり(つまりEPS等が高まり)、それにより株価が上昇し、キャピタルゲインにより株主に還元するという手法です。
Buybackを含めた利回りは次の通りです。
Buybackを含めたらそこそこ高い水準になりますが、減少傾向ですね。
Buybackはやったりやめたりのハードルが低いので、いも次郎的には、うーんどうでしょうという感じですね。
ただし、Buybackしたからと言って株価が順調に上がるわけではありませんから、ここで株価の推移も見てみましょう。
株価
2015年からはあまりイケていませんね。
コロナ禍の影響はなさそうだと思っていたんですが、株価はコロナ禍を直撃しています。
利益はさほど減っていませんから、もしかしたら買い時なのかもしれません。
貸借対照表(単位:ドル)
次に貸借対照表を見ていきましょう。
再統合の影響でしょうか、2019年にすべてのボリュームが増加しています。
流動負債に対して流動資産が多いですので、ここ1年で急速に財務が悪化するということはなさそうです。
自己資本比率(%)
自己資本比率は2015年から2017年にかけては減少傾向が続いていましたが、再統合の影響でしょうか、こちらも2019年に急速に状況が好転しています。
若干動きが激しいのが気にはなりますが、ひとまずは安心というところでしょうか。
財務的には問題なさそうです。
ROE(%)
自社の純資産からどれだけの利益を生んでいるか、つまりいかに効率よく利益を生んでいるかを表すROEですが、2018年に純資産を減らし、利益を増やしていますので急激に上昇しましたが、2019年に純資産がたっぷりになり、ROEも落ち着きました。
それでも40%を超えていますから、かなりの高水準かなぁと思います。
キャッシュフロー(単位:ドル)
最後にキャッシュフローを見ていきましょう。
営業キャッシュフローは毎年プラスで、投資キャッシュフローにもそこそこお金を使っています。
2019年にもっと営業キャッシュフローが増えると思いきやそこまで増えていませんね。
2020年以降に統合効果が表れていくのでしょうか。
今後の推移に期待ですね。
結論
データから10点満点で下記の4項目を評価します。
利益安定性 (ストレスフリー度) | 7 / 10 点 |
財務健全性 (ストレスフリー度) | 6 / 10 点 |
株主還元性 (わくわく度) | 4 / 10 点 |
成長性 (わくわく度) | 6 / 10 点 |
今回はぼちぼちでした。
利益安定性については、営業利益率は安定しており、売上高も統合の影響を除けばベタ凪状態ですから、安定して利益をあげられそうです。
営業キャッシュフローもプラスで推移していますので、高評価の7点を付けました。
財務健全性については、流動負債に対して流動資産が多いですし、純資産も十分にあると言えますが、若干自己資本比率の波が気になるところですので、6点を付けました。
株主還元性については、増配傾向ではあるものの配当利回り・配当性向は決して高くはなく、株価の推移的にもパッとしませんので、若干辛口の4点です。
最後に成長性ですが、統合でプラスの影響(ダブルマージナリゼーションの解消など?)が出そうですし、ROEも高水準、コロナ禍にも比較的強そうなデータも見せてくれました。
ただし、統合と分裂を繰り返している過去もありますし、業界的に劇的に伸びるということはそれほど期待できませんので、少し抑え気味の高評価の6点です。
分析のタイミングでは割安かどうかを表すPER(=株価÷EPS)は米国株平均値を大きく下回っていますので、なんとなくお買い得のような気もします(もちろん株価がもっと下がる可能性は十分にあります)。
今回はぼちぼちでしたが、まだまだ初心者で勉強不足のいも次郎の甘々分析です。
評価を鵜呑みにせず「こういう考え方もあるんだ」ぐらいにとどめておいてくださいね。
なお、本銘柄の売買を推奨するものではありません。
読者の本ブログの情報を基にして行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
売買はあくまでご自身で判断し、自己責任でお願いいたします。
That’s all !!
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